カシオ計算機
基本情報
概要
カシオ計算機は1957年創業の電気機器メーカーで、時計や電卓、電子楽器を主力とし、堅実な技術革新とブランド力を持つ国内大手企業です。
現状
カシオ計算機は2025年3月期に連結売上高約2618億円、営業利益約142億円を報告し安定した収益基盤を維持しています。主要製品のG-SHOCK腕時計は世界的に高い評価を受け、電卓や電子楽器分野でも強みを持っています。近年はデジタルカメラや携帯電話事業から撤退し、事業の選択と集中を図っています。時計事業の50周年記念製品発売や医療用カメラ事業への新規参入など多角的な製品展開を進めています。持続可能な経営を目指し環境保全や製品の長寿命化に取り組み、国内外での販路拡大を推進中です。今後はスマートウォッチなどの新技術開発とグローバル市場での成長に注力し、経営基盤の強化を図る計画です。
豆知識
興味深い事実
- 1983年のG-SHOCK発売以来、耐衝撃時計の代表メーカー。
- リレー式小型電気計算機の世界初開発企業。
- 時計ブランド「OCEANUS」は山形カシオで高級製品生産。
- 隠しコマンドで電卓にCASIOロゴ表示が可能。
- デジタルカメラ事業は2018年に完全撤退済み。
- 「チープカシオ」と呼ばれる廉価モデルがコレクター人気。
- G-SHOCKはラップタイム計測などスポーツ用途にも強い。
- 創業者の名字「樫尾」からCASIOブランド名を命名。
- 世界最薄クラスのプロジェクターを開発販売。
- ゲーム機『ルーピー』を1995年に発売した経歴がある。
- 出身者には著名な技術者の伊部菊雄がいる。
- 時計だけでなく電子楽器事業も70年以上の歴史。
- Jリーグ・高知ユナイテッドSCのスポンサー企業。
- 独自開発の高精度計算サイト「keisan」を運営中。
- 国立科学博物館にカシオ電卓SL-800が未来技術遺産として登録。
隠れた関連
- イタリアの元子役サルヴァトーレ・カシオがCMに起用されたことがある。
- シチズン傘下のシチズンファインデバイスからムーブメントを調達することがある。
- カシオ科学振興財団が研究助成や社会貢献活動を行っている。
- 日本の主要銀行が株主として大株主に名を連ねている。
- G-SHOCKの設計者伊部菊雄はカシオ計算機の技術者出身である。
- カシオの電子辞書は教育現場で広く使われている。
- かつて携帯電話事業はNECと合弁し、その後完全撤退している。
- デジタルカメラ撤退後は医療用機器を新規開拓している。
将来展望
成長ドライバー
- グローバル市場での高性能時計需要拡大
- IoT・スマートウォッチなど新技術の普及
- 医療用カメラ事業の拡大と医療機器市場の成長
- 環境配慮製品やサステナブルブランドへの期待
- 国内外の教育分野における電子辞書及び教育機器需要
- プロジェクターや業務用映像機器の市場拡大
- 新素材・AI技術を用いた製品開発の加速
- eスポーツやアウトドア市場など新市場への進出
- デジタルユーザー層の増加による製品多様化需要
- 従来からのブランド力による信頼獲得
戦略目標
- 時計事業におけるグローバルシェア拡大
- 医療用カメラ事業の売上高100億円規模化
- 環境負荷削減のための全社的カーボンニュートラル達成
- スマートウォッチの国内外市場でトップクラスのシェア獲得
- 次世代省エネルギー技術の製品への実装促進
- 教育分野向け製品ラインアップの拡充
- 新規事業分野での持続的な成長基盤構築
- さらなる生産効率化とグローバル最適化
- 顧客ニーズに基づく製品開発の高速化と多様化
- デジタルトランスフォーメーションの推進
事業セグメント
業務用機械器具
- 概要
- 企業や官公庁向けに現金処理および事務機器を提供し、効率的な業務運営を支援する。
- 競争力
- 高度な技術力による信頼性と耐久性
- 顧客
-
- 銀行
- 金融機関
- 官公庁
- 大型小売業
- 教育機関
- 企業事務部門
- 製品
-
- ATM機器
- キャッシュレジスター
- 現金計算機
- シュレッダー
- タイプライター
- タイムレコーダー
- 複写機
- 複合機
- プリンター
- POSシステム
- 情報読取装置
- 業務用プロジェクター
医療・教育機器
- 概要
- 医療診断用カメラや教育用電子機器を開発し、専門分野のニーズに応える。
- 競争力
- 専門領域に特化した先端技術と製品開発
- 顧客
-
- 医療機関
- 教育機関
- 研究機関
- 学校
- 製品
-
- ダーモカメラ
- 電子辞書
- 電子教育機器
- 電子メモパッド
IT・情報機器
- 概要
- 情報管理および処理システム機器を提供し、業務効率化に貢献する。
- 競争力
- 信頼性の高い情報機器と長年の業界経験
- 顧客
-
- IT企業
- 政府機関
- 流通業
- 小売業
- 製品
-
- POS端末
- ハンディーターミナル
- バーコードリーダー
- サーマルプリンター
- 業務用複合機
音響・楽器機器
- 概要
- 音楽業界と教育現場に向けて多彩な電子楽器を提供。
- 競争力
- 独自開発の音響技術と品質
- 顧客
-
- 音楽産業
- 学校
- 一般消費者
- 製品
-
- 電子楽器
- 電子ピアノ
- シンセサイザー
セキュリティ・監視機器
- 概要
- 安全管理と医療診断用に高機能な画像機器を展開している。
- 競争力
- 高精度画像処理技術
- 顧客
-
- 警察
- 警備会社
- 医療機関
- 製品
-
- 医療用カメラ
- 監視カメラシステム
教育・トレーニング機器
- 概要
- 教育分野向けにICT機器とソリューションを提供。
- 競争力
- 多様な教育ニーズに対応する提案力
- 顧客
-
- 学校
- 企業研修
- 教育関連機関
- 製品
-
- タブレット端末
- 電子辞書
- 教育ソフトウェア
環境・省エネ機器
- 概要
- 環境負荷低減を支援する機器及びソリューションを展開。
- 競争力
- 先進的な省エネ技術と製品設計
- 顧客
-
- 製造業
- 建設業
- 公共施設
- 製品
-
- 省エネ電子機器
- 環境モニタリング装置
物流・流通機器
- 概要
- 物流現場の効率化をサポートする情報機器を販売。
- 競争力
- 耐久性と操作性に優れた製品開発
- 顧客
-
- 物流業者
- 小売チェーン
- 倉庫業
- 製品
-
- バーコードリーダー
- ラベルプリンター
- ハンディーターミナル
イベント・プレゼン機器
- 概要
- プレゼンテーション向け映像表示機器を提供。
- 競争力
- 薄型軽量のコンパクト設計
- 顧客
-
- 企業
- 教育機関
- イベント事業者
- 製品
-
- プロジェクター
- 大型表示装置
時計部品製造
- 概要
- 自社製ムーブメントと電子部品の高品質製造を行う。
- 競争力
- 精密加工技術と製品の信頼性
- 顧客
-
- 時計メーカー
- 修理業者
- 製品
-
- 時計ムーブメント
- 電子部品
小型電子機器
- 概要
- 携帯性に優れた電子文具や機器を企画・販売している。
- 競争力
- デザイン性と使いやすさの両立
- 顧客
-
- 電子機器メーカー
- 消費者向けブランド
- 製品
-
- 電子文具
- 携帯電子機器
産業用精密機器
- 概要
- 産業向けに高性能の精密機器を提供し技術革新を支える。
- 競争力
- 高度な研究開発体制
- 顧客
-
- 製造業
- 研究開発機関
- 製品
-
- 高精度センサー
- 測定機器
競争優位性
強み
- 高い技術力と長年の製品開発経験
- 多彩な時計ブランドと強力なブランド認知
- 高耐久性・高機能製品の市場評判
- 堅実な財務基盤と収益性
- 幅広い製品ラインナップによる多角化
- 国内外の多様な販売チャネル網
- 医療用カメラなど新規事業の展開
- 革新的で独自のデザイン力
- 耐衝撃技術と省電力技術の優位性
- 強力な知的財産権ポートフォリオ
- 堅牢な生産・品質管理体制
- 専門的な顧客対応とサービス体制
競争上の優位性
- G-SHOCKを中心とした独自ブランド力で時計市場をリード
- 関数電卓からスマートウォッチまで幅広い製品ライン
- 医療用カメラ参入による新たな収益源開拓
- 国内の厳しい品質基準に適合した製品群
- 自社開発の電子部品とモジュールによるコスト競争力
- 独自の耐衝撃・多機能技術で他社との差別化を実現
- 多彩な販売チャネルによる市場浸透力
- 長期的な経営戦略と投資による競争準備性
- 堅実な財務基盤で安定した研究開発投資が可能
- 社会的責任を伴う持続可能な経営方針の採用
- 教育市場などニッチマーケットへの戦略的展開
- グローバル市場での販売ネットワークの充実
脅威
- 海外競合メーカーとの価格競争激化
- デジタル化進展による伝統的製品市場の縮小
- 技術革新のスピードに追随できないリスク
- 為替変動による収益の不安定化
- 原材料コストの上昇圧力
- サプライチェーンの混乱による生産遅延
- 市場ニーズの急激な変化と需給ミスマッチ
- 新規参入者による市場競争の激化
- 規制強化や安全基準の変更によるコスト増
- 環境問題への対応遅れによるブランドイメージ低下
- ソフトウェア・セキュリティリスクの増大
- グローバル政治情勢の不安定化
イノベーション
2025: 時計事業50周年記念製品の発売
- 概要
- 耐久性と革新性を融合したリングウォッチなどの新製品を12月に発売。
- 影響
- ブランドイメージ向上と売上促進を期待
2025: 電子辞書新規開発中止の発表
- 概要
- 製品戦略の見直しとして電子辞書の開発中止を決定し、生産・営業体制を縮小。
- 影響
- 事業リソースの集中と効率化による収益改善へ寄与
2024: 医療用ダーモカメラ事業の拡大
- 概要
- 皮膚疾患診断に特化した高性能医療用カメラの製造と市場展開を進展。
- 影響
- 新規医療機器市場への参入により成長ドライバーとなる可能性
2023: スマートウォッチ技術の高度化
- 概要
- Wear OS搭載のアウトドア向けスマートウォッチを強化し、機能拡張を実施。
- 影響
- 若年層・アウトドアユーザーの需要を掘り起こし売上増加に貢献
2021: ハイブリッド電子ピアノ「CELVIANO Grand Hybrid」発表
- 概要
- ピアノ音響技術と電子楽器技術を融合した高級電子ピアノを市場導入。
- 影響
- 音楽市場で高い評価を獲得し、収益多角化に貢献
サステナビリティ
- 環境配慮型製品の開発推進
- 製品の長寿命化とリサイクル促進
- 省エネルギー設計の徹底
- 持続可能な調達基準の導入
- 企業の社会的責任(CSR)活動強化
- プラスチック廃棄物削減への貢献
- CO2排出量削減の具体的目標設定
- 環境負荷評価システムの導入
- 従業員の環境意識向上研修
- 地域社会との環境保全協働