本田技研工業
基本情報
概要
本田技研工業は1948年創業の世界的な輸送用機器メーカーで、二輪車販売で世界首位、自動車販売でも国内外で高い評価を誇り、多角的にモビリティと環境技術を展開しています。
現状
本田技研工業は2024年3月期に連結売上高20兆4,288億円、営業利益1兆3,819億円、純利益1兆1,071億円と堅調な業績を維持しています。二輪車市場で世界首位の位置を確立し、自動車も米国で高い評価を受けています。汎用製品や小型ジェット機、ロボットなど多様な事業も展開し、環境負荷低減技術としてCVCCエンジンや燃料電池車、ハイブリッド車の開発に注力しています。近年は電気自動車(EV)へのシフトを推進し、ソニーとEV事業の提携を開始、2030年までに国内販売車を全て電動化することを発表しています。世界各地の生産体制を強化し、持続可能な社会への貢献に取り組むとともに、新規事業への投資も積極的に行っています。国内外で販売網を整備し、技術者出身の社長による現場主義も続けています。今後は電動車の市場拡大やMaaS分野での戦略的協業に注力し、持続可能な成長をめざします。
豆知識
興味深い事実
- スーパーカブは累計1億台超の世界最多生産オートバイ
- 本田宗一郎は創業者で初代社長、社長は技術者出身が伝統
- HondaJetは超軽量ジェット機で業界に革新をもたらす
- ASIMOは世界初の高度な二足歩行ロボットの一つ
- 日米欧インドを跨ぐ多国籍販売生産体制を有する
- 長時間労働隠蔽事件の対応で企業倫理が問われた
- 世界初の自動車用ナビゲーションシステムを開発
- 燃料電池車クラリティの普及は困難ながら革新を続ける
- 独立独歩方針を長く維持し大手との大規模提携は限定的
- ホンダの車は映画やアニメにも多数登場
- 全国に整備されたホンダドリーム・ホンダカーズ販売網を持つ
- 国内工場は生産機能を近年集約し効率化を進める
- 多くの有名な二輪・四輪スポーツ車種を世に生み出している
- 1990年以降は新世代スポーツブランドの育成を強化
- トランスフォーマーにホンダ車が武器を持って登場した事例有
隠れた関連
- ホンダはカーレース技術を基に高性能スポーツモデルを多数開発
- ソニーとの合弁企業設立によりEV分野で新たな領域を開拓中
- GMとの提携で北米向けEV技術共有とコスト低減を実現
- ASIMOロボット技術は多様なロボティクス製品開発に活かされている
- オートバイ市場で増すインド・インドネシアの工場展開がグローバル戦略に貢献
- 環境技術で先進的な燃料電池車やi-VTECエンジンを世界に普及させた
- ホンダJetプロジェクトは伝統的な自動車企業の航空事業参入モデルとして注目
- 俳優やミュージシャンとコラボしたCMやキャンペーンがブランド強化に寄与
将来展望
成長ドライバー
- 2030年までの国内四輪車全電動化目標
- 北米・中国など主要市場でのEV普及拡大
- 電池技術の大規模投資による競争力強化
- MaaSと新モビリティサービス拡大
- 先進的航空機・eVTOL開発による新事業立ち上げ
- 環境規制対応技術の継続開発と普及
- スマート製造・AI活用による生産性向上
- グローバル販売網の強化と地域適応
- 多様化する顧客ニーズへの製品ポートフォリオ最適化
- ソフトウェア主導の車両性能・安全性向上
戦略目標
- 国内四輪車販売の100%電動化(EV/HV/FCV)達成
- グローバルEVモデルのシリーズ展開と市場規模拡大
- 航空機事業のHondaJet量産拡大及び新機種投入
- 環境負荷ゼロの製造プロセス実現
- デジタル・モビリティサービスの提供強化
- 世界ブランドランキング上位20位以内の維持
- 多様なモビリティ形態による新規収益チャネル構築
- 社内技術者育成と革新的研究開発体制の維持
- 社会貢献活動の拡大による持続可能性向上
- 開発費投資とグローバル提携による技術リーダーシップ確立
事業セグメント
自動車部品供給
- 概要
- 自動車及び二輪車の主要部品を高品質で製造し、国内外の自動車業界に供給
- 競争力
- 高い技術力と独自開発力による安定供給
- 顧客
-
- 自動車メーカー各社
- 二輪車メーカー
- 自動車部品メーカー
- アフターサービス企業
- 製品
-
- エンジン部品
- トランスミッション部品
- 電子制御ユニット
- サスペンション部品
- ABSシステム
汎用製品向けエンジン
- 概要
- 多用途に対応したエンジン及び関連機器の提供で産業分野を支援
- 競争力
- 環境性能と耐久性に優れた小型エンジン技術
- 顧客
-
- 農業機械メーカー
- 建設機械メーカー
- 産業機械メーカー
- 製品
-
- 汎用ガソリンエンジン
- 発電機用エンジン
- 船外機エンジン
- 除雪機用エンジン
レース・モーターサイクル開発
- 概要
- レース技術を商品開発に活かし、競技用モデルやパーツを提供
- 競争力
- 豊富なレース経験と技術蓄積
- 顧客
-
- モータースポーツチーム
- レーシング部門
- パーツ販売店
- 製品
-
- レース用二輪車
- 高性能エンジン
- カスタムパーツ
航空機部品及びシステム
- 概要
- HondaJetの開発を中心に航空機技術を提供
- 競争力
- 先進的軽量機体の設計技術
- 顧客
-
- 航空機製造企業
- 航空運輸会社
- 防衛関連企業
- 製品
-
- ジェットエンジン
- 航空機構造部品
- 操縦シミュレーター
物流サービス
- 概要
- 自社物流網を活用し高品質な輸送・倉庫サービスを展開
- 競争力
- 広範な国内外物流ネットワーク
- 顧客
-
- 自動車販売店
- 産業物流企業
- 配送企業
- 製品
-
- 車両輸送
- 梱包サービス
- 物流システム構築
環境技術開発
- 概要
- 先端環境技術の研究開発及び関連製品を提供
- 競争力
- 世界初の燃料電池車量産技術
- 顧客
-
- 公的機関
- エネルギー企業
- 研究機関
- 製品
-
- 燃料電池自動車
- 水素ステーション
- 太陽電池システム
製造装置とロボティクス
- 概要
- 製造や物流の自動化を推進する先進ロボット技術を提供
- 競争力
- 高精度な動力伝達システム
- 顧客
-
- 製造業
- 自動車工場
- 物流倉庫
- 製品
-
- 製造用ロボット
- 自動検査装置
- 物流搬送ロボット
不動産管理及びサービス
- 概要
- グループ関連の不動産・福利厚生事業を展開
- 競争力
- 多面的な社員支援体制
- 顧客
-
- 社内施設管理
- 外部商業施設
- 社員福利厚生
- 製品
-
- 社食運営
- 不動産賃貸管理
- 社員寮管理
教育・研修事業
- 概要
- 専門教育機関を運営し技術者・ドライバー育成を推進
- 競争力
- 実践教育に基づく人材育成カリキュラム
- 顧客
-
- 本田グループ社員
- 関連企業
- 一般技能者
- 製品
-
- 自動車整備士養成
- 運転技能講習
- 技術者研修
オンライン販売・サービス
- 概要
- デジタルチャネルを活用した販売網とサービスを構築
- 競争力
- 直営と子会社連携による迅速対応
- 顧客
-
- 一般消費者
- 法人顧客
- 製品
-
- 新車オンライン販売
- カーシェアリングサービス
- 二輪レンタルサービス
ゼネラルモーターズとのEV共同開発
- 概要
- GMとの提携により北米市場向けEVを共同開発
- 競争力
- コスト削減と技術共有の戦略的アライアンス
- 顧客
-
- 将来のEV購入層
- 自動車ディーラー
- 製品
-
- EV用バッテリーモジュール
- 共通プラットフォーム車両
純正アクセサリー製造
- 概要
- ブランドイメージを守る高品質な純正パーツの開発・販売
- 競争力
- 充実した開発体制と販売網
- 顧客
-
- ホンダ中古車流通業者
- 販売店
- 製品
-
- 車両アクセサリー
- ナビゲーションシステム
競争優位性
強み
- 世界的ブランド力と豊富なモータースポーツ実績
- 二輪車での世界シェアトップクラス
- 四輪車における環境技術の先進性
- 多角的な事業展開とグローバル生産体制
- 技術者出身の経営体制による開発力
- 充実した国内外販売・サービスネットワーク
- 独自エンジン技術と燃費性能
- 豊富な特許と知的財産
- 長年にわたる顧客信頼とブランド忠誠
- 独立独歩の経営スタンス
- 強力なBtoB事業基盤
- 環境・脱炭素技術に対する積極的投資
- 高度な生産技術と品質管理
- ロボティクス・航空機分野での新規成長性
- 持続可能なサプライチェーン管理
競争上の優位性
- 世界トップシェアのバイク販売と幅広い製品ラインナップ
- 小型ジェット機HondaJetでの航空機事業の成功
- 多数の国と地域に跨るグローバル生産・販売網
- 革新的な環境技術(CVCCエンジン、燃料電池、i-VTEC)
- 2019年よりコモンアーキテクチャー戦略導入による製品開発効率化
- 日米欧中インドなど多国籍市場での強力なプレゼンス
- 独自技術による省エネ・高性能パワートレイン
- モータースポーツで培った高い技術力とイメージ
- 自社主導によるオンライン直販体制とカーシェア展開
- 主要ライバルとの協業も視野に入れた柔軟な戦略
- 高い技術者資源による持続可能な製品イノベーション
- 少数精鋭の経営陣による迅速な意思決定
- 豊富な研究開発投資と長期的技術蓄積
- 多様な製品カテゴリでのクロスセリング機会
- 環境規制先取りの技術リーダーシップ
脅威
- 激化するグローバルな競争環境と価格競争の激化
- 電動車シフトに伴う新技術開発の資本負担の増大
- 世界的な半導体不足やサプライチェーンの不安定化
- 中国やインド市場での地域ブランドや新規参入企業の隆盛
- 国際政治・経済情勢の変動による影響
- 燃料電池車普及の難航とEV市場での競合激化
- 環境規制強化による製品適応コスト増
- 労働問題や海外拠点での社会的課題
- 技術流出・競合他社との特許争い
- 消費者嗜好の急速な変化への対応遅れ
- 自然災害やパンデミックによる生産・販売影響
- デジタル技術・自動運転における後れ
イノベーション
2024: 次世代電池技術への5兆円投資計画
- 概要
- 2030年の電動車全面移行に向け高性能電池の開発を推進
- 影響
- 電気自動車の航続距離増大とコスト削減に寄与
2024: HondaJet次世代機の開発強化
- 概要
- 軽量化と燃費向上を図った新型小型ビジネスジェット開発を加速
- 影響
- 航空業界での競争力と技術革新を促進
2023: eVTOL都市空輸用機の試作進展
- 概要
- 環境配慮型垂直離着陸機のコンセプトを発表、都市型モビリティ新領域開拓
- 影響
- 新たなモビリティ市場創出を目指す
2023: 北米EV用バッテリーのGMと共同開発
- 概要
- GMのアルティウムバッテリー採用EV車の共同設計・開発を推進
- 影響
- 開発コスト低減と市場拡大の基盤を構築
2022: ソニーと共同でモビリティ会社設立
- 概要
- 車載ソフトと機械技術を統合した新EVブランドの開発・販売を計画
- 影響
- 新規市場競争力強化と商品多様化
2022: 熊本製作所に二輪生産集約
- 概要
- 国内生産効率化のため中大型二輪を熊本工場に集約し増産体制確立
- 影響
- 生産効率の向上と品質管理強化
2021: オンライン車両販売『Honda ON』開設
- 概要
- 新車購入のオンライン化による顧客利便性向上を実現
- 影響
- 販売チャネル拡大と顧客接点拡充
2021: カーシェアリングサービスEvery Goの子会社移管
- 概要
- ホンダモビリティソリューションズへ事業譲渡しサービスの強化を図る
- 影響
- 新たな移動サービス市場での競争力向上
2020: 水素燃料電池トラックの開発開始
- 概要
- 中国との合弁で燃料電池トラックを開発し脱炭素物流を推進
- 影響
- 環境規制対応と新市場参入
2020: 日立製作所子会社との経営統合
- 概要
- ショーワ、ケーヒン、日信工業との統合で部品事業強化
- 影響
- 部品供給の効率化と競争力向上
サステナビリティ
- 低公害技術CVCCの開発と世界への技術供与
- HVやFCVの普及によるCO2排出削減推進
- 太陽電池とバイオマスエネルギーの研究開発
- 二酸化炭素排出量を抑えた製品開発と生産体系見直し
- 内モンゴルでの砂漠緑化活動の継続実施
- 燃料電池自動車のリース販売推進
- 水素ステーション概念と家庭用燃料電池システムの開発
- EV拡販に向けたバッテリー研究強化
- 生産工場と物流の環境負荷削減運動
- 素材調達から生産までのサステナブルサプライチェーン管理
- 再生可能エネルギーの利用促進
- 持続可能なモビリティ社会に向けた技術革新