WOWOW
基本情報
概要
WOWOWは1984年設立の日本の衛星基幹放送事業者で、映画やスポーツなど多彩なコンテンツを提供する情報・通信業界の主要企業です。
現状
WOWOWは2020年3月期に連結売上高約825億円、純利益約50億円を計上し、堅実な財務基盤を維持しています。主力の衛星放送事業では映画、音楽、スポーツ、ドラマ、アニメなど多様な番組編成で差別化を図っています。視聴可能世帯は280万世帯を超え、有料放送として安定した加入者基盤を持ちます。2021年から4K放送を開始し、高画質放送対応など技術革新に積極的です。フジ・メディア・ホールディングスやTBSホールディングスが大株主であり、媒体連携による相乗効果を狙っています。動画配信サービス「WOWOWオンデマンド」の提供も拡充し、ネット時代の顧客接点強化を進めています。2025年の4K放送終了決定は事業の選択と集中を反映しています。スポーツコンテンツの「ABEMA de WOWSPO」提供など新規チャネル開拓も注目されます。今後は多様化する視聴スタイル対応と良質コンテンツのさらなる開発が成長の鍵となるでしょう。
豆知識
興味深い事実
- 1991年日本初の民放有料衛星放送局として開局
- リモコンの色ボタンで3チャンネルを選局可能にした先駆者
- FIFAワールドカップや欧州サッカーの独占放映権を保有
- 加入者数のピークはマルチチャンネル編成拡充期にあった
- 2011年東証1部に市場変更し主要メディア株主と連携強化
- 無料放送を利用した加入促進施策やイベント開催が特徴
- 動画配信サービス開始でBS契約不要の視聴を実現
- 4K放送は新4K8K衛星放送開始から遅れて開局
- 放送センターは東京江東区辰巳に所在
- 多数の元民放キー局アナウンサーが専属・契約アナで在籍
- 放送法改正により委託放送方式を衛星基幹放送へ移行済み
- B-CASカードによる視聴制御で有料放送管理を徹底
- 番組ジャンルは7種に細分化され多彩なコンテンツを提供
- 資本金は50億円、発行済株式総数は約2884万株
- 歴代社長には著名なメディア関係者が就任
隠れた関連
- フジテレビとTBSが大株主でありテレビ局間の垣根を越えた珍しい資本関係
- 動画配信サービスはNTTドコモ・KDDI・ソフトバンクの携帯キャリア決済に対応
- 放送衛星システム(B-SAT)とJSATとの連携で送信・管理を行う独特の体制
- ABEMAやパラマウント+との連携で放送と配信を融合したサービス展開
- 加入者向けのメンバーズオンデマンドは無料利用が可能でテレビ視聴と連動
- 音楽イベント『WOWFES!』を開催し視聴者参加型イベントにも注力
- 衛星基幹放送事業者として東経110度BS放送の枠組みに深く関与
- BS左旋帯域への4Kチャンネル移動は電波干渉対策として実施された
将来展望
成長ドライバー
- 動画配信市場の拡大と配信技術の進化
- 4K・HDRなど高画質コンテンツへの需要増加
- スポーツコンテンツの価値向上と独占放映権活用
- 多様な視聴プラットフォームでのサービス展開
- 主要メディア企業との資本・業務連携強化
- 有料放送加入者の安定確保と新規獲得戦略
- IP放送やマルチチャネル編成の効率化
- ユーザビリティ向上による視聴体験改善
- コンテンツ提供の多様化・国際展開拡大
- 環境配慮放送システムの推進
戦略目標
- ネット動画配信サービスで加入者10%増加
- 4Kコンテンツ配信の拡充と技術革新推進
- スポーツ関連放映権の継続的確保と拡大
- 放送と配信連携サービスの強化
- 資本提携先とのコンテンツ共同制作増加
- 加入者満足度向上による解約率低減
- 環境負荷軽減を実現した放送設備整備
- 新規デジタルサービス開発による収益多角化
- 地域・社会貢献活動の継続的拡大
- 業界内におけるDX推進のリーダーシップ確立
事業セグメント
放送コンテンツ提供
- 概要
- 放送事業者向けに多彩なコンテンツを提供し、放送・再配信を支援。
- 競争力
- 高品質な独占スポーツ放映権と独自番組制作力
- 顧客
-
- ケーブルテレビ事業者
- BS局
- CS局
- 動画配信事業者
- 広告代理店
- スポーツ団体
- 製品
-
- 衛星放送番組
- ライブスポーツ中継
- 音楽・舞台中継
- 独自制作ドラマ
動画配信プラットフォーム開発
- 概要
- 動画配信技術とサービス開発を行い、顧客接点の多様化を促進。
- 競争力
- 衛星放送との連携運用ノウハウと多キャリア決済対応
- 顧客
-
- 通信キャリア
- 動画配信プラットフォーム運営者
- デバイスメーカー
- 製品
-
- WOWOWオンデマンド
- IP放送サービス
- 連携技術ソリューション
衛星通信システム事業
- 概要
- 衛星放送のスクランブルと加入者管理システムを運用・管理。
- 競争力
- 放送衛星システムとの連携強固な運用体制
- 顧客
-
- 放送衛星システム会社
- 衛星通信関連企業
- 機器メーカー
- 製品
-
- スクランブル解読システム
- 視聴制御管理
- 契約者管理業務
共同製作・スポーツコンテンツ事業
- 概要
- メジャースポーツイベントの放映権を保持し共同制作を実施。
- 競争力
- 国内外スポーツ放送権の確保と高画質放送技術
- 顧客
-
- スポーツリーグ
- イベント制作会社
- 広告代理店
- 製品
-
- FIFAワールドカップ放送
- 欧州サッカー中継
- 特別番組制作
技術開発・研究
- 概要
- 先端映像技術や配信技術の研究開発を推進。
- 競争力
- 独自の4K放送マスター運用技術と多媒体連携
- 顧客
-
- 映像技術関連企業
- 放送機器メーカー
- 研究機関
- 製品
-
- 4K HDR放送技術
- ハイブリッドキャスト実証
- IP放送開発
広告・プロモーション事業
- 概要
- 無料放送企画やスポーツ中継を活用した広告サービス。
- 競争力
- 視聴者参加型イベントと高認知度の番組提供
- 顧客
-
- 広告代理店
- 企業広告主
- メディア運営
- 製品
-
- 無料放送企画
- イベント連動広告
- スポンサーシップ
衛星基幹放送設備保守
- 概要
- 放送衛星システムの設備保守とサービス品質向上を担当。
- 競争力
- 衛星技術と放送運用の豊富な実績
- 顧客
-
- 放送局
- 通信インフラ事業者
- 製品
-
- 放送衛星送信設備保守
- 信号品質管理
- 技術サポート
国際コンテンツ取引
- 概要
- 海外映像コンテンツの調達と国内配信権を管理。
- 競争力
- 多ジャンルにわたる幅広いコンテンツネットワーク
- 顧客
-
- 映像制作会社
- 海外放送局
- 配信プラットフォーム
- 製品
-
- 映画・ドラマ輸入
- 独自制作コンテンツ販売
B-CAS・CASカード管理
- 概要
- 加入者の視聴制御のためのカード発行と管理を実施。
- 競争力
- 放送の限定受信方式の適正運用
- 顧客
-
- 視聴者
- 家電メーカー
- 製品
-
- B-CASカード発行
- 視聴制御サービス
競争優位性
強み
- 国内最大規模の有料衛星放送事業者
- 多彩で独占的なスポーツコンテンツ保有
- 高画質4K放送技術の先行導入
- 強力な放送・動画配信プラットフォーム
- 主要メディア企業との資本・連携関係
- 安定した加入者基盤と収益モデル
- 独自の番組制作能力と編成力
- 高度な視聴者管理システムの運用
- 多チャネルで映像配信を展開
- ノンスクランブル無料放送の戦略活用
- 動画配信サービスの多様化対応
- 放送衛星システムとの強固な連携
- 4K・HDR映像技術のリーダーシップ
- ブランド認知度の高さ
- 多様な顧客層を対象とした事業展開
競争上の優位性
- 日本初の民放有料衛星放送としての圧倒的市場認知度
- フジ・メディア・ホールディングスやTBSなど主要株主による安定した経営支援
- スポーツ(FIFA、欧州サッカー)など高需要コンテンツの独占放映権保持
- マルチチャンネル編成で多様な視聴者ニーズに対応可能
- BS・CS放送と動画配信を融合したハイブリッド戦略
- 安心・安全な視聴環境を支えるB-CAS及びICカード管理
- リモコン色ボタン選局などの視聴利便性向上施策
- 動画配信サービスWOWOWオンデマンドによる新規顧客獲得
- 4K放送の早期導入による画質面での優位性
- 定期的な無料放送やイベントによるブランド浸透
- 多様なジャンルの独自制作番組による差別化
- 契約者管理や視聴制御の精緻な運用で収益確保
- パラマウント+、ABEMAとの協業によるサービス強化
- 衛星基幹放送の技術運用ノウハウによる高信頼性
- 顧客の携帯キャリア決済対応など柔軟な課金システム
脅威
- 有料放送市場におけるネット動画配信サービスとの競争激化
- 加入世帯の伸び悩みと減少リスク
- 4K放送終了によるサービス多様化の課題
- 新規参入や技術革新による市場環境変化
- 放送衛星帯域再編の影響による運用変更負荷
- コンテンツ取得費用の高騰
- 視聴者の価格感度の高まり
- 動画配信プラットフォームの技術進展や競争激化
- 法規制・放送権契約の変動可能性
- コロナ禍や社会情勢の視聴行動への影響
- 広告収入減少の影響
- コンテンツ不正視聴や技術的脅威の増大
イノベーション
2021: WOWOW 4K放送開始
- 概要
- 4K高画質放送サービス「WOWOW 4K」を開始しHDR対応など技術革新を推進。
- 影響
- 高解像度コンテンツ提供で差別化を図る。
2021: WOWOWオンデマンド開始
- 概要
- BS契約不要の動画配信サービス「WOWOWオンデマンド」を開始。
- 影響
- ネットユーザーの新規獲得とサービス多様化に成功。
2024: ABEMAとの協業開始
- 概要
- スポーツコンテンツを提供する新プラン「ABEMA de WOWSPO」を展開。
- 影響
- 配信市場における新たな顧客層獲得に寄与。
2023: Paramount+との連携開始
- 概要
- パラマウント・グローバルと協業した動画配信サービスを開始。
- 影響
- コンテンツラインナップを拡充して競争力強化。
2022: 動画配信のネット同時配信強化
- 概要
- WOWOWの3大チャンネルのネット同時配信を本格展開。
- 影響
- 視聴チャネルの多様化を推進。
2023: BS左旋帯域への物理チャンネル移動
- 概要
- 4K放送の物理チャンネルをBS-12chからBS-8chに移動し周波数干渉対策を実施。
- 影響
- 電波干渉問題の改善に成功。
2020: 4K放送開局延期の対応
- 概要
- COVID-19影響による4K放送開始延期に迅速に対応。
- 影響
- 感染症拡大期の事業リスクを低減。
2024: 4K放送終了計画発表
- 概要
- 事業方針見直しのため2025年2月の4K放送終了を正式決定。
- 影響
- 事業資源の集中化を促進。
サステナビリティ
- デジタル放送による紙媒体削減推進
- CO2排出量削減に向けた放送設備省エネ化
- 衛星放送インフラの効率的運用の追求
- 環境負荷軽減の機器更新計画の実施
- 地域社会への映像文化振興支援活動