キヤノン

基本情報

証券コード
7751
業種
電気機器
業種詳細
情報機器・通信機器
都道府県
東京都
設立年
1937年08月
上場年
1949年05月
公式サイト
https://global.canon/
東証情報
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Yahoo!ファイナンス
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他の会社
JT, 武田, 富士フイルム, コニカミノルタ, 理想科学工業, 桂川電機, ブラザー工業, セイコーエプソン, 京セラ, キヤノン電子, リコー

概要

キヤノンは1937年創業の電気機器大手で、映像機器、事務機器および半導体製造装置を主力に世界市場で高い技術力とブランド力を誇る企業です。

現状

キヤノンは2023年12月期において連結売上高4兆1809億円、営業利益3753億円を達成し、海外売上比率は約79.2%にのぼる。主要事業はプリンティング部門で売上の約56%を占め、デジタルカメラや映像機器が21%、医療およびインダストリアル機器が合わせて約26%を占める。近年は半導体露光装置や液晶製造装置分野にも注力し、技術競争力強化を図っている。コスト削減や為替変動を踏まえた柔軟な経営を継続し、長期的な成長戦略としてIoTやAI技術の活用、持続可能な社会づくりへの取り組みを推進。子会社買収や新製品開発も積極的に実施し、グローバルな市場展開を加速している。2023年度には物価上昇に対応した20年ぶりの賃金引上げを実施しており、社内の労働環境改善にも注力する。今後も高画質カメラ製品の市場シェア維持や医療機器分野での競争力強化を図りつつ、環境配慮型製品の開発と販売促進により持続可能な企業価値向上を目指している。

豆知識

興味深い事実

  • 1933年に国産初の35mmフォーカルプレーンシャッターカメラ「KWANON」を試作。
  • 日本初のテンキー式電卓を製品化し、その後AI技術にも積極展開。
  • APS-Hサイズで最高1億2,000万画素CMOSセンサーの開発に成功。
  • バブルジェット方式インクジェットプリンターの先駆者。
  • 写真業界最大手の交換レンズメーカーの一つとして高評価。
  • ミラーレス一眼カメラ市場で2021年度首位シェアを獲得。
  • ニューヨーク証券取引所にも上場し、グローバル金融市場で認知。
  • 東芝メディカルシステムズ買収により医療画像機器分野を強化。
  • 創業以来、年間赤字は一度も記録していない。
  • 独自の役割給制度で20年ぶりにベースアップを実施。
  • 光学技術のスペシャリストが多数在籍し高精度カメラ製造を支える。
  • 世界有数の特許保有企業で米国で11年連続日本企業トップの特許数。
  • 業務用映像機器分野で放送業界トップシェアを持つ。
  • ランサムウェア攻撃により全社データが一時人質にされた経験あり。
  • 拡張現実・複合現実技術にも注力、製品開発も行っている。

隠れた関連

  • 創業初期は精機光学研究所として小規模にスタートし、当初はライカの模倣から始まった。
  • コニカミノルタやリコーなどの同業他社との特許攻防・技術競争が長年続く。
  • 東芝メディカルシステムズ買収に伴い、公正取引委による独占禁止法関連の調査を受けている。
  • 創業者の吉田五郎は秋葉原の商社での営業経験を経てカメラ事業に着手。
  • 独自のブランド表記「キヤノン」の表記法は歴史的仮名遣いの慣習を維持している。
  • 日本国内の大手企業との長期的な関係構築が、資本面でも強固である。
  • 映像機器技術や光学技術は、天体望遠鏡や科学機器にも応用実績がある。
  • キヤノンの従業員数は約170,000人に及び、企業規模の大きさに反映している。

将来展望

成長ドライバー

  • ミラーレスカメラ市場の成長と高画質化ニーズ
  • 法人向け複合機・プリンターの高機能化・省エネ化
  • 医療機器分野の拡大とAI診断技術の活用促進
  • 半導体製造装置技術の高度化と新規技術開発
  • ネットワークカメラを中心とした映像セキュリティ市場
  • グリーンエネルギー政策下での環境配慮製品・技術
  • 5G・IoT技術の進展による新規映像ソリューション需要
  • 画像処理・AI技術を用いたソフトウェアサービスの成長
  • 新興市場でのデジタル化推進による製品需要増加
  • 高機能インクジェットプリンターのプロ市場拡大
  • DX推進に伴う業務効率化ソリューションの需要増
  • サステナビリティ経営への社会的要請と対応力強化

戦略目標

  • グローバル売上高で海外比率85%以上達成
  • AI・IoT技術を搭載したスマート製品群の展開拡大
  • 医療分野での市場シェア20%以上の獲得
  • 半導体露光装置のナノインプリント技術商用化促進
  • 生産拠点のカーボンニュートラル実現
  • ネットワークカメラ市場における世界シェア維持・拡大
  • 環境負荷低減のため再生可能エネルギー利用率90%以上
  • 製品のリサイクル率90%以上達成と資源循環型事業強化
  • デジタルイメージング技術の革新によるブランド価値向上
  • 従業員満足度のさらなる向上と多様性推進

事業セグメント

オフィス用複写機・プリンター

概要
法人向けの複写機およびプリンターシステムの提供と文書管理を行う。
競争力
高信頼性と先進的機能の融合
顧客
  • 大企業
  • 中小企業
  • 官公庁
  • 教育機関
  • 印刷会社
  • サービス業
  • 医療機関
  • 流通業
  • 金融機関
  • 製造業
製品
  • imageRUNNER複合機
  • Sateraレーザープリンター
  • imagePRESSプロダクションプリンター
  • ドキュメント管理ソフト
  • プリント管理ソリューション

医療機器

概要
医療画像診断装置と関連機器を高い品質で提供。
競争力
東芝メディカルシステムズとの統合を活かした技術力
顧客
  • 病院
  • 医療機関
  • 検査センター
  • 医療機器販売代理店
  • 研究機関
製品
  • CTスキャナー
  • MRI機器
  • X線撮影装置
  • 超音波診断装置
  • 眼科用撮影装置

半導体製造装置

概要
先端半導体およびディスプレイ製造装置の設計・製造を行う。
競争力
高精度露光技術と真空技術の融合
顧客
  • 半導体メーカー
  • ディスプレイメーカー
  • 製造装置ディストリビューター
製品
  • 半導体露光装置
  • マスクアライナー
  • ナノインプリント装置
  • 真空装置
  • ダイボンダー

ネットワークカメラ・映像システム

概要
法人向け監視及び映像管理ソリューションを提供。
競争力
世界シェアトップのAxisブランドによる技術力
顧客
  • 公共交通事業者
  • 監視システム企業
  • 小売業
  • 法執行機関
  • 建設会社
製品
  • IPネットワークカメラ
  • 映像管理ソフトウェア
  • 監視モニター
  • クラウド映像サービス

情報機器・部品製造

概要
電子部品および光学部品の設計・製造を担う。
競争力
社内一貫生産体制と高い品質管理
顧客
  • カメラ組立工場
  • プリンターメーカー
  • 半導体製造装置メーカー
  • 医療機器製造
  • 電子機器メーカー
製品
  • 磁気ヘッド
  • コンタクトイメージセンサー
  • 超音波モーター
  • 光学部品
  • トナーカートリッジ

ITサービス・ソフトウェア

概要
ITサービスとソフトウェアを通じて顧客の業務効率化を支援。
競争力
キヤノングループの広範なノウハウ活用
顧客
  • 大企業IT部門
  • 中小企業
  • 行政機関
  • 教育機関
  • 医療機関
製品
  • システムインテグレーション
  • クラウドサービス
  • ビジネスプロセスアウトソーシング
  • ソフトウェア開発
  • ITコンサルティング

産業用製造装置

概要
高付加価値産業用機械の設計・製造。
競争力
精密加工技術と自動化技術の融合
顧客
  • 半導体関連企業
  • 電子部品製造
  • 航空宇宙産業
  • 自動車関連
  • 精密機器メーカー
製品
  • 真空機器
  • 金属加工装置
  • 自動組立装置
  • 薄膜コーティング装置
  • 電子部品検査装置

スキャナー・イメージング機器

概要
事務所向け及び専門用途の高精細スキャニング機器を製造。
競争力
高精度光学系技術の応用
顧客
  • オフィス機器販売店
  • 大手企業
  • デジタルアーカイブ企業
  • デザイン事務所
  • 印刷会社
製品
  • ドキュメントスキャナー
  • フィルムスキャナー
  • 高速ネットワークスキャナー

プロジェクション機器

概要
高解像度かつ高輝度の映像投影装置を展開。
競争力
4Kやレーザー技術による高画質映像
顧客
  • 教育機関
  • 企業
  • イベント運営会社
  • 医療機関
  • デジタルサイネージ提供会社
製品
  • 4K業務用プロジェクター
  • 高輝度レーザープロジェクター
  • 小型ポータブル機

液晶パネル検査機器

概要
大型液晶パネル製造に必須の検査・露光機器を提供。
競争力
一括露光技術の業界トップポジション
顧客
  • ディスプレイ製造メーカー
  • 電子部品企業
製品
  • FPD露光装置
  • 液晶パネル検査装置

交換レンズ部品供給

概要
高精度の光学部品を安定供給。
競争力
独自の光学設計と製造技術
顧客
  • カメラ製造工場
  • 映像機器メーカー
製品
  • 光学ガラス
  • 精密成形レンズ
  • レンズモジュール

ファクシミリ事業(選択的)

概要
個人向けから撤退し業務用に特化したファクス製品提供。
競争力
高信頼性通信技術
顧客
  • 特定法人
  • 医療関連
製品
  • 業務用ファクシミリ機
  • 通信ソリューション

競争優位性

強み

  • 高い光学技術力
  • グローバル販売ネットワーク
  • 多角的事業ポートフォリオ
  • 強力なブランドイメージ
  • 先端半導体製造装置技術
  • 医療機器分野の拡充
  • 長期にわたる安定した財務基盤
  • 高度な生産自動化技術
  • 強力な特許ポートフォリオ
  • 顧客密着型のサービス体制
  • 高度なITソリューション提供力
  • 持続可能性への積極的取り組み
  • 世界トップクラスのネットワークカメラ技術
  • 多様な販売チャネル
  • 充実した研究開発体制

競争上の優位性

  • 長年の光学および画像処理技術の蓄積と応用による高品質製品
  • 充実した消費者向けと法人向け製品群を揃えた市場カバレッジの広さ
  • 海外売上比率約79%のグローバル展開と生産能力
  • 医療機器分野での東芝メディカルの買収による事業拡大
  • 業務用・家庭用プリンター市場での高いシェアと多彩な製品ラインナップ
  • ネットワークカメラ事業でのAxisブランドの世界的リーダーシップ
  • 全社的なコスト効率化と製造工程の自動化により高収益体質を実現
  • 大規模特許取得による技術的優位性の維持
  • 先進的な半導体露光装置技術に基づく規模ある開発投資
  • デジタルイメージング分野における継続的な革新
  • 高品質な販売・保守・サービスネットワークによる顧客満足度向上
  • 多様なチャネルと直接販売を組み合わせた柔軟な営業戦略
  • 環境配慮型製品の開発や再生可能エネルギー利用促進による企業価値向上
  • 強固な社内組織と経験豊富な経営陣
  • 世界的イベントへの技術供与によるブランド強化

脅威

  • デジタルカメラ市場の縮小傾向
  • 半導体製造装置分野での欧米及びオランダ企業との競合
  • 為替レートの変動による収益悪化リスク
  • 新興企業による技術革新と市場シェアの侵食
  • 国際的な独占禁止法関連の調査や制裁リスク
  • サイバー攻撃による情報漏洩リスク
  • 環境規制の強化による製造コスト増
  • グローバル市場の政治的不安定性
  • 部品供給網の断絶や物流障害
  • 技術特許の失効と模倣品の増加
  • 新たな市場ニーズに対する迅速な対応遅延
  • 労働環境問題によるブランドイメージ低下

イノベーション

2023: 高精細1.2億画素CMOSイメージセンサーの発売

概要
FPD検査に特化した高精細モノクロCMOSセンサーを製品化。
影響
検査精度向上と市場競争力強化に貢献。

2022: 7色インクによる業務用フォトプリンター技術の実用化

概要
DreamLabo 5000 に搭載、銀塩写真とインクジェットの良さを融合。
影響
写真画質向上で業務用市場拡大を促進。

2024: AI搭載ネットワークカメラの開発

概要
映像解析の高度化によりセキュリティ性能を強化した新製品。
影響
法人向け映像ソリューションの競争優位性を強化。

2021: ナノインプリント半導体露光装置の開発推進

概要
ナノインプリント技術による次世代半導体露光装置の開発。
影響
先端半導体製造装置市場での巻き返しを図る。

2023: 4K業務用プロジェクター「4K500ST」発売

概要
高輝度・高解像度の4K映像投影機器でシミュレーター等市場多角化。
影響
映像機器市場でのプレゼンス向上に寄与。

2024: バーチャルリアリティ対応ヘッドマウントディスプレイ製品開発

概要
拡張現実・複合現実技術の実用的製品開発に注力。
影響
新規事業領域の拡大に貢献。

2020: 環境対応型プリンター開発の推進

概要
省エネルギー性能を大幅向上した新世代プリンターを導入。
影響
環境負荷軽減と市場ニーズ対応を実現。

2021: 5G対応ネットワークカメラの展開開始

概要
高速通信を活かしたリアルタイム映像解析システム提供。
影響
セキュリティ産業における製品競争力を強化。

2022: 医療画像診断機器のAI診断支援機能強化

概要
CTやMRI装置にAI解析機能を統合し診断精度を向上。
影響
医療分野での差別化を強化。

2023: 次世代高効率トナー定着技術の開発

概要
省エネ効果を高め、印刷品質を向上させる新技術導入。
影響
CO2排出削減に寄与。

サステナビリティ

  • 省エネルギー技術の推進と製品ライフサイクル全体でのCO2削減
  • 再生可能エネルギー利用率の向上(欧州で約83%達成)
  • トナーカートリッジリサイクル技術の拡充
  • 環境負荷低減のためのバイオマスプラスチック採用
  • VOC排出量削減のための代替技術導入
  • 安全で信頼できる製品品質の継続的向上
  • 持続可能な調達方針の徹底
  • 社内生産自動化・省力化による効率化と環境負荷軽減
  • 地域社会との協働環境保護活動推進
  • 次世代製品開発時の環境配慮指針の強化
  • 従業員への環境意識向上教育プログラム
  • エコロジー研究所の研究成果の実用化