第一屋製パン
基本情報
概要
第一屋製パンは1947年創業の東京都小平市に本社を置く製パン会社で、関東・中部・関西を中心に製パン及び和洋菓子、クッキーの製造販売を展開する業界第4位の老舗企業です。
現状
第一屋製パンは2024年12月期に連結売上高約272億円、営業利益約6億円、純利益約20億円を計上し経営の立て直しに成功しています。主力のパン部門が売上の約74%を占める一方、和洋菓子やクッキー分野も展開し、幅広い商品ラインナップを持ちます。かつては国内外での積極的な工場展開と買収を行ったが、近年は生産拠点の集約と効率化に注力し、物流コスト削減を実現しました。豊田通商のグループ企業としてトヨタ生産方式を参考にした生産システムDPSを導入し、品質と生産効率の改善を進めています。サステナビリティ方針として従業員還元や取引先配慮を公表し、経営基盤の強化を図っています。横浜工場閉鎖や子会社の事業整理を経て財務状況も改善し、有利子負債全返済を達成しました。今後は営業・マーケティング強化と商品開発により市場競争力の向上を目指しています。キャラクター商品や他社との幅広いコラボ商品も特徴的で、ポケモンパンはロングセラー商品となっています。
豆知識
興味深い事実
- 製パン業界でキャラクターパンの先駆け企業
- ポケモンパンは1998年発売のロングセラー商品
- マクドナルド日本進出時にバンズ供給を担当した
- 社名の「第」は略字体の「㐧」をロゴに採用
- 製パンで初めてデザインバーコードを導入
- 豊田通商のグループ会社として経営再建を果たす
- 洋菓子や和菓子も手掛け多角化を推進
- 1978年にバンズ供給先をロッテリアに切り替えた
- 工場跡地はヤマダデンキに賃貸されている
- 自社工場直営のアウトレット店「ベーカリーアウトレットiF」を展開
- 創業者とやなせたかしの親交からアンパンマンを起用したこともある
- 日本マクドナルドの前身に出資しバンズ供給を担った
- かつて米飯事業も展開したが撤退している
- 2024年に有利子負債全返済を完了した
- 社債の返済や設備投資に豊田通商の支援を受けている
隠れた関連
- 豊田通商のグループ会社としてトヨタ生産方式を応用したDPSを導入
- 日本マクドナルド設立時の出資者で当初バンズ供給を独占
- 沖縄の株式会社第一パンとは別会社で関連性がない
- 宝飾品企業ヤマダデンキの店舗用地として元工場敷地を賃貸
- 菓子パン部門でキャラクター商品が多く、ポケモン関連の独自展開が強み
- かつては米飯・調理パンにも進出したが現在は撤退済み
- トヨタグループの資本とノウハウを活用し業績回復を図る
- 工場閉鎖や事業整理で経営再構築を進めているが独立性を保持
将来展望
成長ドライバー
- 製パン・菓子市場におけるキャラクター商品の強み活用
- DPSによる生産効率改善とコスト競争力の向上
- 物流効率化による配送コストの削減
- 新商品開発とコラボ商品の多様化展開
- 豊田通商グループの経営支援活用
- 環境配慮や社会的責任への対応強化
- 販売チャネル拡大と直販強化
- 地域密着営業体制の強化
- IT・デジタル化の活用による顧客接点拡大
- 健康志向商品の開発促進
- 事業収益性向上による財務の安定化
- ブランド価値の継続的向上
戦略目標
- 連結売上高400億円超の達成
- 生産と物流のさらなる効率化推進
- マルチステークホルダー経営の深化
- キャラクター商品の国内市場占有率向上
- 新規商品での売上比率50%達成
- 環境負荷低減に向けた工場運営の革新
- 地域社会と共生するビジネスモデル構築
- DX推進による業務効率化と新顧客開拓
- 継続的な財務基盤強化と無借金経営維持
- 多様な販売チャネルの統合的管理強化
事業セグメント
小売店向け製パン供給
- 概要
- 小売店向けに多様なパン製品を安定供給しています。
- 競争力
- 柔軟な製造システムと多彩な商品ラインナップ
- 顧客
-
- スーパーマーケット
- コンビニエンスストア
- 専門店チェーン
- 百貨店
- 製品
-
- 各種食パン
- 菓子パン全般
- キャラクター商品
- 焼成冷凍パン
デリバリー・物流サービス
- 概要
- 配送効率化のため共同配送や物流最適化を推進。
- 競争力
- 親会社の豊田通商の物流ノウハウを活用
- 顧客
-
- 全国の小売企業
- パン販売会社
- 製品
-
- 共同配送サービス
- ルート物流管理
OEM製造・コラボ商品企画
- 概要
- 他社ブランド向け商品やコラボパンを企画・製造。
- 競争力
- キャラクター商品開発の豊富な実績
- 顧客
-
- 食品メーカー
- 飲料メーカー
- キャラクタービジネス会社
- 製品
-
- オリジナルパン製造
- タイアップ商品企画
不動産管理事業
- 概要
- 工場跡地や所有不動産の運用管理を担当。
- 競争力
- 不動産資産の有効活用による財務安定化
- 顧客
-
- 商業施設オーナー
- 法人テナント
- 製品
-
- 賃貸用工場跡地管理
- 土地活用コンサルティング
競争優位性
強み
- 東京都小平市に本社を構える老舗製パン企業
- 関東・中部・関西を中心とした強固な商圏
- 豊田通商グループの一員としての安定基盤
- 多彩なキャラクター商品とコラボ商品展開
- DPS(Daiichi-pan Production System)による生産効率化
- 多様な製品ラインアップで幅広い顧客層対応
- 長期にわたる製パン業界での信頼と実績
- 製パン、和菓子、洋菓子、クッキー事業の複合展開
- 顧客との強固な取引関係とマルチステークホルダー方針
- 近年の財務改善と有利子負債全返済
- 生産拠点集約によるコスト削減の成果
- 継続的なマーケティング強化への取り組み
- 豊富な直営店と工場隣接販売網
- 独自のブランド力を持つ長寿ロングセラー商品多数
- 地域密着型の営業所網と物流ネットワーク
競争上の優位性
- 豊田通商グループの資金力と物流ノウハウを活用
- ポケモンパンなどキャラクター商品におけるパイオニア的地位
- 関東・中部・関西三大商圏を中心とした強い販売網
- 効率的な生産方式DPS導入による低コスト生産
- 子会社によるクッキーや菓子製品の多角経営
- 商品のバラエティ豊富さが顧客ニーズに柔軟対応
- 継続した商品開発とコラボ商品の積極的展開
- 事業の選択と集中で財務健全化を達成
- 地域特性に応じた営業所の有効な配置と管理
- 老舗企業としてのブランド信頼性と信用
- 従業員配慮と取引先重視のマルチステークホルダー経営
- 長期間の製パン業界での蓄積された技術とノウハウ
- 多様な販売チャネルをカバーし市場浸透率向上
- 複数の工場を有し安定供給能力を確保
- 独特なキャラクターパン市場での強力なプレゼンス
脅威
- パン市場の飽和による成長余地の制約
- 競合の山崎製パン等大手企業との差別化難
- 原材料価格の上昇による利益率圧迫リスク
- 新規顧客開拓の困難さと既存商圏の競争激化
- 物流コスト増や配送効率改善の継続的課題
- 消費者の健康志向の多様化に対応する必要性
- 法規制強化による製品成分制限リスク
- 自然災害による工場や販売網への影響可能性
- 人材確保難による生産・販売能力の制限
- 新型感染症など外部環境変動による影響
- PRやブランド力向上のための継続的投資負担
- 持続可能性要求の高まりによる環境対応負担
イノベーション
2023: 生産拠点集約と横浜工場閉鎖
- 概要
- 生産拠点を集約するために横浜工場を閉鎖し、物流と生産効率の向上を図った。
- 影響
- 生産コスト削減と物流効率化の実現
2024: マルチステークホルダー方針の制定
- 概要
- 従業員還元と取引先への配慮を柱とした経営方針を新たに策定し経営の透明性向上を目指す。
- 影響
- 従業員満足度向上と持続可能な取引関係強化
2024: DPS生産方式のカイゼン推進
- 概要
- トヨタ生産方式を基にしたDPSの改善活動を継続し、生産現場の効率化を図っている。
- 影響
- 生産リードタイム短縮と品質改善の効果
2024: 横浜工場跡地の賃貸活用
- 概要
- 閉鎖した横浜工場跡地をテナントに賃貸し、新たな収益源を創出。
- 影響
- 不動産資産有効活用による財務改善の寄与
サステナビリティ
- 従業員への還元を重視した経営方針の導入
- 取引先配慮による持続可能なサプライチェーン構築
- 生産現場のカイゼン活動による資源効率向上
- 工場集約による環境負荷低減の取り組み
- 労働環境改善と人材育成プログラムの推進
- 地元産業との連携強化による地域社会貢献