オンコリスバイオファーマ
基本情報
概要
オンコリスバイオファーマは2004年設立のがんおよび感染症ウイルス療法の創薬ベンチャーで、腫瘍殺傷ウイルス技術を基盤に医薬品開発を進める日本の先進企業です。
現状
オンコリスバイオファーマは2019年12月期に約1.68億円の売上高を計上し、資産規模約43億円、資本金70億円の堅固な財務基盤を有しています。主力の腫瘍溶解ウイルス療法「テロメライシン」(OBP-301)は第II相臨床試験を中外製薬と共同で推進し、国内外で評価が高まっています。製造や試験はアウトソーシング方式のファブレス経営を採用し、コストと期間短縮を実現。加えて、蛍光機能付き検査薬「テロメスキャン」も市場に投入し、売上に寄与しつつあります。多様な治療候補薬も研究開発中で、大学や海外企業との提携・投資も積極的です。厚生労働省の先駆け審査指定を取得し、迅速な製品承認を目指すほか、2030年に向けた「がんを切らずに治す」治療の長期ビジョンを掲げています。今後も革新的な遺伝子技術とウイルス療法の融合により、治療領域での差別化を進め成長を図っています。
豆知識
興味深い事実
- 岡山大学発の技術で創業したバイオベンチャー企業。
- 社名はがんを意味するonco-と溶解を意味するlysisから由来。
- 主力製品はがんを切らずに治すことを目指すウイルス療法。
- ファブレス経営により製造施設を持たない珍しい医薬ベンチャー。
- 台湾のMedigen社と共同で製造・開発を進めている。
- 厚生労働省の先駆け審査指定制度の対象第一号認定企業の一つ。
- 米国、台湾、中国、韓国で複数のライセンス契約を締結。
- テロメスキャン検査薬は特許技術をベースとした独自製品。
- 代表の浦田泰生氏は小野薬品勤務経験を持つ創業者。
- 子会社Oncolys USA Inc.は米国にて治験推進を担う。
- がん治療薬の併用療法として免疫チェックポイント阻害剤と連携。
- 多様な臨床試験段階の治療薬パイプラインを有している。
- ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤など多角的な薬剤開発。
- 日本バイオベンチャー大賞で文部科学大臣賞を受賞経験あり。
- 岡山大学教授が共同創業者かつ特別顧問を務める。
隠れた関連
- 中外製薬やアステラス製薬など大手製薬が主要株主かつパートナー。
- 台湾のメディジェン社と腫瘍溶解ウイルス療法で提携中。
- 米国コーネル大学と共同治験契約を締結している。
- 検査薬技術が急速に進むCRO、CSO、SMO事業と連携あり。
- 子会社をデラウェア州に設立し米国法規制下で事業展開。
- 特許技術の独占実施権を米国Geron Corporationと保有。
- オンコリスの代表者は医療系大手勤務経験者で多面的経営。
- オンコリスのウイルス技術は遺伝子編集技術と結び付けられている。
将来展望
成長ドライバー
- 固形がんを対象にした新規ウイルス療法の臨床成功期待
- 免疫療法との併用による治療効果の向上
- 国内外の製薬企業との提携拡大による市場拡大
- 非臨床および臨床試験の効率向上による開発期間短縮
- ビジョンである「がんを切らずに治す」革新的技術の普及
戦略目標
- 腫瘍殺傷ウイルス療法の国内外市場シェア拡大
- 多様ながん種に対応可能な治療薬のパイプライン充実
- 遺伝子編集技術の積極的導入による革新的治療開発
- 環境負荷低減を図るサステナブルな研究開発体制構築
- がん治療における患者QOL向上を実現する製品提供
事業セグメント
医薬品開発・製造ライセンス提供
- 概要
- 自社開発の医薬品技術を製薬企業等にライセンス提供して収益化。
- 競争力
- 厳密なウイルス技術とファブレス経営で効率的技術移転。
- 顧客
-
- 大手製薬会社
- バイオベンチャー
- 研究機関
- 海外医薬企業
- 医療機関
- 製品
-
- 腫瘍溶解ウイルス療法ライセンス
- 治療薬開発データ
- 検査薬製造技術
- 非臨床・臨床試験支援
- 資金調達サポート
臨床検査受託サービス
- 概要
- 開発中検査薬の臨床検査をCROとして提供。
- 競争力
- 特許技術を活用した高感度検査で信頼性が高い。
- 顧客
-
- 製薬会社の治験部門
- 医療機関
- 研究機関
- CRO企業
- 製品
-
- CTC検査サービス
- 検査薬供給
- 検査データ解析支援
- 治験用検査管理
共同研究・資本提携
- 概要
- 多方面との提携による新規技術開発と事業拡大。
- 競争力
- 岡山大学発の基盤技術と広範な業界提携。
- 顧客
-
- 大学・研究機関
- 国内外バイオ企業
- ベンチャー投資家
- 製品
-
- 新規ウイルス療法開発
- 遺伝子編集技術
- 新規診断薬開発
海外市場展開支援
- 概要
- アジア各国に向けたライセンスアウトと事業展開支援。
- 競争力
- 現地パートナーと協力し迅速な市場参入を実現。
- 顧客
-
- 台湾企業
- 中国大手製薬
- 韓国企業
- 製品
-
- ライセンス供与
- 現地治験協力
- 販売支援
競争優位性
強み
- 岡山大学発の独自腫瘍溶解ウイルス技術
- ファブレス経営による効率的開発体制
- 先駆け審査による早期製品承認可能性
- 多国間での戦略的ライセンス契約
- 少人数ながら高専門性の研究者集団
- 強固な資本基盤と著名製薬企業株主
- 多層的な治療薬パイプライン
- 独自特許保有の検査薬技術
- グローバル展開に向けた子会社設立
- 医師主導治験の積極的推進
- 最新遺伝子編集技術の応用探求
- 豊富な産官学連携実績
- 臨床試験のアウトソーシングでコスト削減
- 幅広いがん種適応の研究開発
- 市販検査薬による早期収益化
競争上の優位性
- 腫瘍特異的なウイルス療法技術は他社に無い独自領域
- ファブレスモデルにより開発リスクとコストを大幅に低減
- 厚労省の先駆け審査指定により認可迅速化が期待可能
- 中外製薬や台湾メディジェン等との強力なパートナーシップ
- 創薬から検査薬まで一貫したプラットフォーム構築が進む
- 多様な治療法の併用療法開発に注力し市場ニーズに対応する
- アデノウイルスを用いた技術は高い安全性と効果を医学的に示唆
- 医薬・検査双方の幅広い特許権を保持し模倣困難
- 少人数ながら俊敏な経営と技術開発体制を実現
- 独自の蛍光検査技術はがん早期診断で市場優位性を持つ
- 海外拠点設置により国際治験推進と発展が加速中
- 高い技術評価により公的補助金や助成金も多面で獲得
- 多角的な治療開発で複数の成長エンジンを保有
- がんを切らずに治す革新的治療コンセプトは市場に受け入れられやすい
- 主要株主に大手製薬を持つ信頼性と資金調達力
脅威
- 治験失敗リスクによる事業停滞の可能性
- 規制環境の変化による承認遅延リスク
- 競合他社による類似ウイルス療法の開発加速
- 医薬品市場の価格競争激化
- 製造委託先の品質管理リスク
- 特許権侵害訴訟や知的財産問題
- 新型ウイルス技術の安全性確証要求高度化
- 海外市場展開における政治・経済情勢の不確実性
- 資金調達環境悪化による開発資金不足
- 技術革新激化による陳腐化リスク
- パンデミック等突発的事象による研究環境悪化
- 人材流出による技術継承の困難化
イノベーション
2020: テロメライシン第II相試験開始
- 概要
- 中外製薬と共同で食道がん患者対象の第II相臨床試験を開始。
- 影響
- 治験成功により製品承認へ大きく前進。
2021: 次世代テロメライシンOBP-702非臨床試験進展
- 概要
- p53導入によるがん細胞アポトーシス誘導強化薬の非臨床試験を推進。
- 影響
- 治療効果向上への期待増大。
2022: テロメスキャンF35改良と新規応用研究
- 概要
- 感染力強化型検査薬の販売拡大と診断治療併用研究を推進。
- 影響
- 市場シェア拡大と新規用途開発。
2023: がん免疫療法併用治験開始
- 概要
- ペムブロリズマブ等免疫チェックポイント阻害剤との併用治験を開始。
- 影響
- 治療選択肢拡大と療効改善の可能性。
2024: 海外ライセンス契約締結加速
- 概要
- 中国・台湾・韓国の大手企業とライセンス契約を複数締結し海外展開強化。
- 影響
- 国際売上増大と事業基盤強化。
2025: 遺伝子編集技術導入研究
- 概要
- 新技術によるがん細胞性質無効化を狙った次世代治療開発を推進中。
- 影響
- 革新的治療法創出への布石。
サステナビリティ
- ファブレスモデルにより環境負荷削減と資源効率最大化
- 社内安全管理徹底によるバイオハザードリスク低減
- 研究開発効率向上による廃棄物削減
- 多様な人材活用による持続的組織活性化
- 地域医療支援活動との連携強化