グローリー
基本情報
概要
グローリーは1944年創業の兵庫県姫路市本社の世界最大規模の貨幣処理機メーカーで、金融機関向け製品と生体認証技術に強みを持つ事業展開をしています。
現状
グローリーは2024年3月期に連結売上高3725億円、営業利益142億円を達成し、貨幣処理機業界で約7割の国内シェアと世界シェア約6割を誇ります。主力製品は銀行向け通貨処理機器であり、認証システムや選挙関連システムの開発にも注力しています。欧州やアジアに多数の現地法人を構え、ドイツ企業タラリス買収で世界最大手の地位を確立しています。技術革新として顔認証を含む生体認証の技術開発を進め、マスク着用時の認証対応も実現しました。2022年には子会社の横領事件による決算訂正等の課題もあったものの、企業統治の強化と財務体質の改善に取り組んでいます。環境・社会面での地域貢献活動やサステナビリティ推進にも注力し、今後は事業分野拡大とIoT活用による効率化を経営課題としています。2025年までの純利益上方修正など成長見通しも示されています。
豆知識
興味深い事実
- 世界最大規模の貨幣処理機メーカーである
- 1950年に国産初の硬貨計数機を大蔵省造幣局に納入
- 技術革新によりマスク着用時の顔認証に成功
- 埼玉工場に人型産業用ロボットを世界初導入
- パチンコ店向けプリペイドカード市場で2位のシェア
- 多言語対応券売機を姫路城に寄贈、6カ国語に対応
- 2006年に右翼団体への顧問料等不適切支出問題が発覚
- 2022年子会社社員による21億円横領事件が判明
- 創業以来70年以上にわたり金融機関向け製品を提供
- 『グローリー道場』の愛称で武道館命名権を取得歴あり
- 世界約20カ国に拠点を持つグローバル企業
- 川田工業製人型ロボット『NEXTAGE』と連携生産
- 選挙用投票用紙分類機のシステム提供実績がある
- コナミアミューズメントからプリペイド事業を引継ぎ
- グローリー商事を吸収し現社名に改称した経歴あり
隠れた関連
- 旧社名「国栄商事」の『栄』を英訳したのが社名の由来
- 川田工業製ロボットと共同で製造革新を推進
- 金融機関との強固な関係が長期的な事業基盤を形成
- パチンコ業界向けプリペイドカード市場で日本ゲームカードに次ぐ地位
- 姫路城の券売機寄贈を通じ地域社会との連携強化
- 複数の大手企業グループと経営連携しながら技術交流を推進
- 経営改善とガバナンス強化に向けた体制構築が進行中
- 投票用紙分類機の技術は全国の選挙管理委員会に広く採用
将来展望
成長ドライバー
- 世界的な貨幣処理ニーズの安定的拡大
- 顔認証や生体認証技術の普及と進化
- 金融機関のデジタルシフトによる需要増
- 海外M&Aを活用した市場拡大戦略
- 多言語対応製品による観光地ニーズ対応
- 自動化ロボット導入による生産性向上
- キャッシュレス化補完製品の需要増
- 環境規制強化による省エネ製品需要
- IT統合による業務効率化・コスト削減
- 多様な産業へのソリューション提供拡大
戦略目標
- 貨幣処理機器市場でのグローバルシェア7割達成
- 生体認証システムの世界展開強化
- サステナビリティ取り組みの全社浸透
- 製造工程におけるロボット完全自動化実現
- 財務健全性向上と収益基盤強化
- DX推進による顧客サービス革新
- 多様な産業向け新規事業分野の開拓
- 地域社会との共生と社会貢献活動強化
- グローバルガバナンス体制の確立
- 従業員の多様性と働きやすさの推進
事業セグメント
金融機関向け通貨処理機器
- 概要
- 金融機関の効率化を実現する現金処理システムを提供。
- 競争力
- 国内約7割、世界約6割の市場シェアを持つ高い技術力
- 顧客
-
- 銀行
- 信託銀行
- 信用金庫
- 地方銀行
- 生保会社
- 証券会社
- ATM設置企業
- キャッシュサービスプロバイダー
- 製品
-
- 現金入出金機
- 紙幣計数機
- 硬貨選別機
- レジ釣銭機
- 紙幣両替機
- 循環式入出金システム
流通・販売業向け機器
- 概要
- 売場の現金管理と販売支援システムを提供。
- 競争力
- 多様なチャネルに対応した製品ラインナップ
- 顧客
-
- 小売店
- コンビニ
- スーパー
- ドラッグストア
- 飲食チェーン
- 百貨店
- 製品
-
- レジつり銭機
- セルフ精算機
- 券売機
- 自動販売機
- 現金整理機
遊技業向けプリペイドシステム
- 概要
- パチンコ業界向けのキャッシュレス決済システムを提供。
- 競争力
- 業界2位のシェアと豊富な導入実績
- 顧客
-
- パチンコ店
- パチスロホール
- ゲームセンター
- 製品
-
- プリペイドカード端末
- チャージ機
- 精算機
行政・選挙システム
- 概要
- 国政選挙を支える投票用紙処理システムを展開。
- 競争力
- 高精度処理技術と行政実績
- 顧客
-
- 地方自治体
- 選挙管理委員会
- 製品
-
- 投票用紙分類機
- 選挙集計システム
産業用ロボット導入支援
- 概要
- 埼玉工場における人型ロボット導入実績。
- 競争力
- 世界初の人と多機能ロボット連携生産
- 顧客
-
- 製造業
- 組立工場
- 製品
-
- 人型工業用ロボット
- 製造ライン自動化システム
競争優位性
強み
- 世界最大規模の貨幣処理機メーカー
- 高い国内外シェアと販売ネットワーク
- 先進的な生体認証技術の導入
- 豊富な製品ラインナップと多数の特許
- 欧州企業買収による国際展開強化
- 長年の金融業界との信頼関係
- 国内シェア約7割の圧倒的な市場地位
- 多言語対応券売機の開発実績
- 高機能なAGNロボットによる自動化
- 子会社によるパチンコ業界への進出
競争上の優位性
- 貨幣処理機器市場で世界シェア約6割を占めるリーダー
- 生体認証技術を独自に進化させている
- 投票用紙分類機により安定した行政顧客基盤
- 多様な販売チャネルを有し顧客密着型のサービス提供
- 海外M&Aによりグローバルネットワークを構築
- 先進的ロボット導入による製造効率の向上
- 金融機関向けの信頼性と安全性の高さ
- パチンコ業界プリペイド事業での市場2位
- 多国語券売機で観光地ニーズに対応
- サステナビリティ推進体制の構築
脅威
- 横領事件などガバナンスリスクの顕在化
- 国内外経済状況の変動による受注減少
- 技術進化の速さによる製品陳腐化リスク
- 競合他社の低価格攻勢
- 為替変動による収益影響
- 法規制・セキュリティ基準の変化
- 新型コロナなど世界的感染症の影響
- 新規参入企業による市場競争激化
- 欧州統合後の標準規格適応負担
- 物価上昇による製造コスト増加
イノベーション
2024: マスク着用対応顔認証システムの提供
- 概要
- 新型コロナ禍対応でマスクをつけたまま認証可能なシステムを開発。
- 影響
- 多様な環境下での認証精度向上を実現
2023: AI搭載型現金自動入出金機の開発
- 概要
- AI技術を活用し誤認識低減と効率化を図った次世代機器を発売。
- 影響
- 顧客運用負担の大幅軽減に貢献
2022: 人型産業ロボットNEXTAGE活用による製造革命
- 概要
- ロボットと人の協働作業による製造ラインの自動化を推進。
- 影響
- 生産性向上及び柔軟な生産体制を実現
2021: 多言語対応券売機の普及
- 概要
- 訪日外国人向けに6カ国語対応の券売機を改良・提供。
- 影響
- 観光施設での多言語サービス拡充
サステナビリティ
- 省エネ設計による環境負荷低減の推進
- 地域社会への製品寄贈や支援活動の展開
- 労働安全と健康管理基準の強化
- グローバルガバナンス体制の構築
- リサイクル及び廃棄物削減への取り組み
- 多様性とインクルージョン推進の社内活動
- エコロジーロジスティクスの導入
- 人権尊重方針の策定及び育成支援
- デジタルツール活用による業務効率向上
- 持続可能な調達基準の策定