アシックス
基本情報
概要
アシックスは1949年創業の競技用シューズ最大手で、マラソンやバレーボール分野に強みを持ち国内外に高いブランド力を誇る多国籍企業です。
現状
アシックスは2024年12月期に連結売上高6785億円、営業利益1001億円、純利益638億円を達成し、財務健全性が高い。特にスポーツシューズのマラソン競技用で日本国内トップの売上を誇り、海外売上比率は高くグローバル展開が進んでいる。オニツカタイガーやアシックスタイガーなどのブランド再興に成功し、ファッション分野でも地位を強化。スポーツ工学研究所を設置し最先端技術開発を推進中。都市型低酸素環境施設の展開など健康志向に対応。持続可能な素材活用やサステナビリティ経営に注力し、2030年に向けて海外展開強化と商品ブランドの多様化を目指す。近年は国内外のスポーツイベントのスポンサーシップを拡充し、ブランド認知度を高める。株主とのコミュニケーション強化や人材育成にも注力している。
豆知識
興味深い事実
- 創業者鬼塚喜八郎が1964年東京オリンピックで金46個獲得に貢献した
- ナイキの前身ブルーリボンスポーツはアシックスのオニツカタイガー販売代理店だった
- オニツカタイガーは2002年のファッションリバイバルで復活した
- 2020年東京五輪の国内最高位スポンサーとして参加している
- 社内に陸上トラックやテニスコート付きの専門研究所がある
- 中国市場での方針表明が社会的な議論を呼んだ
- ランナー用都市型低酸素トレーニング施設を東京と大阪に展開
- 野球用品はかつてローリングスと提携していたが自社ブランドに統一済み
- テニスのノバク・ジョコビッチなど多くのトップアスリートと契約
- 多くの競技シューズと同時にファッションシューズも展開している
- 1976年モントリオール五輪の金メダリストが脱いだ靴を掲げて注目された
- スウェーデンのアウトドアブランドホグロフスを2010年から子会社化
- ユニフォーム作成のオンラインシステム『オーダーコンポ』を提供
- 日本の様々なスポーツ代表チームのユニフォームサプライヤーを務める
- 安全靴など作業用シューズ市場にも参入している
隠れた関連
- ナイキの創業者がアシックスのオニツカタイガーと関わりがあった
- 1972年東京証券取引所上場後に業績悪化を経験し経営刷新を図った
- オニツカタイガーのメキシコラインはアシックスの象徴的デザイン
- 鬼塚商会は1949年創業であり、今も神戸を本拠地としている
- 多くの一般消費者だけでなくアスリート育成施設も運営している
- スポーツ科学に関する研究成果は製品開発に直結している
- 複数の子会社と海外現地法人を通じてグローバル展開を実現
- 社内のユニフォーム製作システムにより顧客の要望に迅速対応可能
将来展望
成長ドライバー
- 世界的な健康志向の高まりによるスポーツ用品需要増
- 高機能素材とスマートテクノロジーの融合による製品革新
- 東南アジアや欧米市場でのブランド拡大
- 環境配慮・サステナブル製品の成長分野への対応
- 都市型スポーツ施設を中心とした新サービス展開
- デジタルマーケティングとEコマースの強化
- ファッション領域でのブランド価値向上
- アスリートとのコラボレーションによる商品展開
- 多様なスポーツカテゴリーへの製品ラインアップ拡充
- AI活用によるカスタマイズ製品の普及
- 新素材・製造技術によるコスト効率化
- 社会的責任を果たすESG経営の推進
戦略目標
- 海外売上比率70%以上への引き上げ
- 環境負荷ゼロを目指した生産体制の実現
- 全製品ラインにおけるサステナブル素材採用
- デジタルプラットフォームを活用した顧客体験の革新
- トップアスリートとの長期的パートナーシップ拡大
- 新興市場におけるブランド認知度向上
- 社内ダイバーシティとインクルージョンの推進
- 次世代スポーツ科学研究への投資増加
- スマートシューズを含む先端技術製品発売
- 社会貢献と企業倫理を両立した実践
事業セグメント
スポーツ用品製造販売
- 概要
- プロ向けから一般消費者向けまで幅広いスポーツ用品の製造・販売を担う。
- 競争力
- 国内外に確立した供給網と高い技術力
- 顧客
-
- 大手スポーツショップ
- 専門店
- 代理店
- スポーツチーム
- 学校体育施設
- 製品
-
- 競技用シューズ
- スポーツウェア
- アクセサリー
イベント・スポンサーシップ
- 概要
- 世界的イベントを支える公式ブランドの供給と協賛活動を実施。
- 競争力
- 国際大会での広範な実績とブランド認知度
- 顧客
-
- オリンピック組織委員会
- 陸上競技連盟
- プロスポーツチーム
- スポーツイベント運営者
- 製品
-
- 公式ユニフォーム
- 競技器具
- スタッフ用用品
研究開発サービス
- 概要
- 競技力向上に資する最新技術の研究と製品性能向上を支援。
- 競争力
- 専用研究施設と人材を活用した高精度の解析
- 顧客
-
- 大学研究機関
- スポーツ関連メーカー
- アスリート育成団体
- 製品
-
- スポーツ工学研究
- 製品開発支援
- 技術コンサルティング
物流・流通サービス
- 概要
- 最適化された物流ネットワークで製品供給を円滑化。
- 競争力
- 全国ネットワークと効率的な在庫管理
- 顧客
-
- 小売業者
- 卸売業者
- EC事業者
- 製品
-
- 商品配送
- 保管管理
- 受発注システム
グローバル事業展開支援
- 概要
- グローバルマーケットでの事業拡大をサポート。
- 競争力
- 多国籍企業としての現地適応能力
- 顧客
-
- 海外販売代理店
- 現地法人
- 国際マーケティングチーム
- 製品
-
- 海外市場戦略
- ブランド管理
- ロジスティクス
アウトドア用品事業
- 概要
- 機能性とデザイン性の高いアウトドア用品を展開。
- 競争力
- 傘下スウェーデンブランドホグロフスによる品質
- 顧客
-
- 専門小売店
- アウトドア愛好家
- 輸入販売パートナー
- 製品
-
- 防水ジャケット
- トレッキングシューズ
- スノーボードウェア
野球用品製造販売
- 概要
- アシックスブランドでの野球用品製造販売を行う。
- 競争力
- 高機能素材使用とプロ契約選手のフィードバック
- 顧客
-
- 野球チーム
- スポーツ用品店
- 学校部活動
- 製品
-
- グラブ
- バット
- ユニフォーム
健康・フィットネス関連製品
- 概要
- 健康志向市場向けに快適な生活を支援する製品を供給。
- 競争力
- 人間工学を取り入れた製品開発
- 顧客
-
- フィットネスクラブ
- 一般消費者
- 医療機関
- 製品
-
- ウォーキングシューズ
- フィットネスシューズ
- 健康サポート用品
スポーツ用品輸出入
- 概要
- 国際的取引を通じて製品の安定供給を実現。
- 競争力
- 豊富な海外ネットワークと取扱経験
- 顧客
-
- 海外販売代理店
- 国内小売業者
- 製品
-
- 海外ブランド
- 国産製品
アスリートスポンサーシップ
- 概要
- ブランド力向上と市場影響力強化を目的とする支援。
- 競争力
- 幅広いスポーツ種目との強固な提携
- 顧客
-
- トップアスリート
- スポーツ協会
- 製品
-
- 契約選手用用品
- 広告・プロモーション
- 協賛イベント支援
ユニフォーム製作システム
- 概要
- 顧客ニーズに合わせたユニフォーム作成サービスを提供。
- 競争力
- 自社開発のオンライン注文システム
- 顧客
-
- 学校
- クラブチーム
- 企業スポーツ部
- 製品
-
- オーダーコンポ
- カスタムユニフォーム
スポーツ関連教育サポート
- 概要
- 競技力向上のための技術指導と啓蒙活動を行う。
- 競争力
- 最新技術と研究成果を活用
- 顧客
-
- 教育機関
- スポーツスクール
- 製品
-
- 正しいランニング指導
- シューズ選びサポート
競争優位性
強み
- 高いブランド力と国内シェア首位
- グローバルな販売ネットワーク
- 技術力を活かした製品開発
- 多種多様なスポーツに対応可能
- 研究所による継続的イノベーション
- アスリートとの強固な契約関係
- 高い商品の耐久性と性能
- ファッション性を兼ね備えたブランド
- サステナビリティへの積極対応
- 幅広い製品ラインアップ
- 充実した国内販売チャネル
- 蓄積した市場調査データ
- 多角的なマーケティング戦略
- 安定した財務基盤
- 強力なスポンサーシップ
競争上の優位性
- マラソン分野で絶大な信頼を持つ専用設計技術
- オニツカタイガーの復刻ブランドによる独自市場開拓
- スポーツ工学研究所の分析を製品開発に活用
- 海外売上比率の高さとグローバルブランド力
- 豊富な契約アスリートによるブランド訴求力
- 低酸素環境トレーニング施設運営による健康関連事業展開
- 多様なスポーツに対応した幅広い製品群の提供
- 日本のニーズに適合した足形設計とフィット技術
- 環境配慮型製品の積極的な開発と販売
- 世界的なスポーツ大会での公式サプライヤー契約
- 強固な流通チャネルへの浸透
- 継続的なブランドイメージ刷新に成功
- 独自技術を活かした軽量かつ高機能素材の採用
- 製品の高品質管理体制
- マーケティングとスポーツ科学の融合
脅威
- グローバル競合(ナイキ、アディダス)の激しい市場競争
- 原材料価格の変動リスク
- 為替変動による収益への影響
- スポーツ市場のトレンド変化による需要変動
- サステナビリティ規制の強化によるコスト増
- 国際的な貿易摩擦・関税の影響
- スポーツ用品のデジタル化遅延による競争力低下
- 新興ブランドの台頭による市場シェア減少
- 社会的批判や不祥事によるブランドイメージダメージ
- コロナ禍による消費行動の変化
- 物流の遅延や供給チェーンリスク
- 顧客の健康志向の多様化による製品変革の遅れ
イノベーション
2022: 都市型低酸素環境トレーニング施設開設
- 概要
- 東京都と大阪府に都市型の低酸素環境トレーニング施設を開設し、先端的なスポーツ科学を支援。
- 影響
- アスリートのパフォーマンス向上と市民の健康促進に貢献。
2023: ランナーズサイトnjukoSASの買収
- 概要
- フランス発のランナー向けSNSサイトを買収し、ユーザー基盤とデジタル領域を拡大。
- 影響
- ユーザー数800万人超のコミュニティ形成に成功。
2020: 再生素材を用いたエコフレンドリーシューズ開発
- 概要
- 環境負荷低減を目指した100%再生素材使用のスニーカーを発売開始。
- 影響
- ブランドイメージ向上と環境対応商品群の強化。
2021: 人工知能を活用したカスタムシューズ開発システム
- 概要
- 足形データをAI解析し個別に最適化したシューズ設計を実現。
- 影響
- 高精度なフィッティングによる顧客満足度向上。
2024: 次世代軽量厚底素材GEL構造改良
- 概要
- 新しいGEL素材技術を導入し、軽量性とクッション性を大幅向上。
- 影響
- 競技パフォーマンスの最適化と市場競争力強化。
サステナビリティ
- 再生材料及び生分解性素材の積極採用
- 環境負荷低減を目指した工場の省エネ・CO2削減
- 製品のライフサイクル管理とリサイクル強化
- 地域社会と連携した環境保護活動への参画
- 社員教育におけるサステナビリティ意識向上プログラム
- サプライチェーンの労働環境と倫理基準の厳正管理
- 環境報告書の年次公開による透明性の確保
- スポーツ複合施設におけるエコロジカルな設計と運営
- 持続可能な原材料調達方針の徹底
- 使用済みシューズの回収・再利用プログラム
- 社内廃棄物リサイクル率の向上
- 顧客参加型の環境アクションキャンペーン展開