東邦瓦斯
基本情報
概要
東邦ガスは1922年創業の愛知県を中心に都市ガス供給事業を展開する電力・ガス業界の大手企業で、合成メタンや水素インフラの開発に注力することで脱炭素社会の実現を目指しています。
現状
東邦ガスは2020年3月期において連結売上高約4856億円、営業利益約213億円を計上し堅実な経営を維持しています。顧客数は200万件を超え、愛知県を中心に岐阜県・三重県の3県で都市ガスを供給する主要事業者の一つです。近年は中部電力と共同で伊勢湾横断ガスパイプラインを完成させるなどインフラ整備も積極的に進めています。技術研究所にはカーボンニュートラルに関する施設「CaN-Lab」を開設し、合成メタンや水素供給の実証設備も稼働中です。サステナビリティに配慮した事業展開を強化するとともに、再開発による都市開発にも注力し地域経済への貢献を図っています。2024年には談合自主申告により課徴金納付免除の状況も踏まえ、今後のコンプライアンス強化も課題となっています。中長期的には脱炭素エネルギーの多様化を進め、地域のエネルギー基盤としての地位をさらに強化する戦略を描いています。
豆知識
興味深い事実
- 1922年に名古屋瓦斯を買収し創立された都市ガス会社。
- 愛知県・岐阜県・三重県を中心に50市25町1村へ供給エリアを拡大。
- 伊勢湾横断ガスパイプラインを中部電力と共同で敷設完了。
- 2024年春にカーボンニュートラル技術紹介の見学施設を開設。
- 談合疑惑を自主申告し課徴金納付免除となった珍しい事例。
- 陸上養殖サーモンの生産で水産事業にも参入。
- 地域再開発プロジェクト「みなとアクルス」を支援。
- 電力販売事業も展開し顧客基盤を多角化。
- 多岐にわたる子会社群を持ち総合エネルギー企業として展開。
- 中部地方の都市ガス四大事業者の一角を占める。
- 2023年以降水素供給インフラ検証に着手。
- ガスエネルギー館や技術研究所が地域技術拠点となる。
- CMには中日ドラゴンズの山本昌や浅田真央を起用。
- 名古屋市熱田区に本社、本格的都市ガス供給で地域を支える。
- 地域社会に根ざした災害対策とエネルギー安定供給を推進。
隠れた関連
- 中部電力との共同事業が多く、地域エネルギーの融合を深化。
- 五摂家の一社として名古屋経済界で歴史的影響力を持つ。
- 談合問題の自主申告は公正取引委員会で注目された。
- 陸上養殖サーモン事業は従来のエネルギー事業との異業種融合。
- 再開発地区『みなとアクルス』は地域活性化と環境共生のモデル。
- 主要株主に日本生命や三井住友銀行など大手金融機関が名を連ねる。
- 地域のテレビ・ラジオ番組の冠スポンサーとして広報活動を強化。
- グループ会社でガス関連機器提供から配管工事まで一貫サービス。
将来展望
成長ドライバー
- 合成メタンや水素など脱炭素エネルギーの拡大需要。
- 法的分社化による効率的事業運営の実現。
- 中部電力との連携強化による新技術開発。
- 地域密着型都市開発プロジェクトへの参画。
- 電力小売事業の拡大による収益多角化。
- 環境規制強化に伴う再生可能エネルギー需要増加。
- スマートタウン・省エネソリューションへのニーズ。
- 水素社会インフラ整備の先駆的役割。
- 安全性・品質向上による顧客信頼強化。
- 地域社会とのパートナーシップ深化。
- 先端技術導入によるオペレーション効率改善。
- 環境・社会・ガバナンス(ESG)重視経営による評価向上。
戦略目標
- カーボンニュートラル実現に向けた合成メタン及び水素供給の商用化
- 電力事業強化による収益基盤のさらなる多様化
- 地域社会と連携したスマートシティ構築への貢献
- 導管部門の高度専門化による効率的運営体制確立
- 再生可能エネルギー利用率50%以上の達成
- 地域環境保全と持続可能性を両立した事業運営
- 高効率ガス機器の普及拡大による省エネ促進
- 安全かつ安定したエネルギー供給体制の強化
- サステナビリティ認証取得拡大による企業価値向上
- DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による顧客サービス革新
事業セグメント
産業用ガス供給
- 概要
- 産業用途に多様なガスや熱、関連サービスを提供し生産性向上を支援。
- 競争力
- 地域密着と技術力による安定供給体制
- 顧客
-
- 自動車製造業
- 化学工業
- 食品製造業
- 製鉄業
- 機械製造業
- 造船業
- 電子部品製造
- 医療機関
- 建設業
- サービス業
- 製品
-
- 工業用都市ガス
- 高圧ガス供給
- 特殊ガス
- 熱供給サービス
- ガス配管工事
- エネルギーコンサルティング
- 省エネソリューション
- 安全管理サービス
- メンテナンスサービス
- 再生可能エネルギー関連サービス
ガス配管・工事施工
- 概要
- 住宅から大型施設まで幅広いガス配管・関連工事を担い高い技術力を発揮。
- 競争力
- 豊富な実績と高い技術・安全管理レベル
- 顧客
-
- 建設会社
- リフォーム業者
- 不動産管理会社
- 設備工事会社
- 自治体
- 店舗運営者
- マンション管理組合
- 工場
- 商業施設
- 住宅メーカー
- 製品
-
- ガス配管工事
- ガス機器設置工事
- 保安機器設置
- 定期点検サービス
- 施工管理
- 安全コンサルティング
- 省エネ対策工事
- 設備更新・改修
- 施工後フォローアップ
- 緊急対応サービス
エネルギー関連ソリューション
- 概要
- 多様な顧客ニーズに合わせたエネルギー最適化と環境対策ソリューションを提供。
- 競争力
- 中部電力との連携による技術開発力
- 顧客
-
- 官公庁
- 企業
- 地方自治体
- 病院
- 教育機関
- 商業施設
- 製造業
- 物流業
- ホテル
- リゾート施設
- 製品
-
- 省エネコンサルティング
- カーボンニュートラル支援
- 再生可能エネルギー導入支援
- エネルギーマネジメントシステム
- 環境負荷低減サービス
- エネルギー効率改善プラン
- 水素供給インフラ検証
- スマートタウン開発支援
- 温暖化対策支援プログラム
- CO2排出量削減計画
ガス機器製造・販売
- 概要
- 家庭及び業務用ガス機器の製造販売を行い技術と安全性で評価。
- 競争力
- 高効率省エネ機器の技術開発
- 顧客
-
- 小売業者
- 住宅メーカー
- 設備商社
- 設計事務所
- 建築家
- 修理業者
- 一般消費者
- 法人顧客
- 飲食店
- ホテル・旅館
- 製品
-
- 家庭用ガス給湯器
- ガスコンロ
- 業務用ガス機器
- 安全装置
- 省エネ機器
- 暖房機器
- 厨房機器
- 換気設備
- 温水暖房機
- メンテナンス部品
都市開発・不動産関連サービス
- 概要
- 港明地区再開発「みなとアクルス」など地域活性化に向けた都市開発事業を展開。
- 競争力
- 地域密着とエネルギー技術融合による価値創造
- 顧客
-
- 地方自治体
- 企業
- 住宅開発業者
- 投資家
- 商業施設運営者
- 一般消費者
- イベント運営者
- 公共団体
- 建設会社
- 地域コミュニティ
- 製品
-
- スマートタウン開発
- 商業施設開発
- スポーツ施設管理
- エネルギー供給インフラ
- 環境共生型まちづくり
- 都市再開発支援
- 土地活用プラン
- 環境負荷低減プロジェクト
- 公共スペース整備
- 地域イベントサポート
競争優位性
強み
- 国内大手都市ガス事業者としての規模
- 中部地区に特化した広範な供給エリア
- 技術研究所とカーボンニュートラル技術への投資
- 電力販売事業の順調な拡大
- 多岐にわたるグループ子会社による総合力
- 地域密着型サービスの強さ
- 長い歴史と信頼性
- 安定した顧客基盤
- 脱炭素に積極的な取り組み
- 政府・地元自治体との良好な関係
- 高い安全管理体制
- 幅広い業種の顧客ネットワーク
競争上の優位性
- 伊勢湾横断ガスパイプラインなど先進的インフラ保有
- 中部電力との連携による技術開発力強化
- 先進的な合成メタン・水素供給技術の実証設備運用
- 地域エネルギー供給と都市開発を統合した事業戦略
- 安定的かつ多様なエネルギー商品ラインナップ
- 顧客密着型のきめ細かいサービス展開
- 法的分社化による専門化と効率化の推進
- 長期的なサステナビリティ目標を掲げた事業展開
- 多様な子会社群によるワンストップサービス提供
- 地域トップクラスのガス供給顧客数
- 再生可能エネルギーへの積極的投資姿勢
- 地元地域との強固なパートナーシップ
脅威
- ガス事業に対する規制強化リスク
- 再生可能エネルギー普及による市場競争激化
- 経済情勢の変動による需要減退リスク
- 競合大手企業との激しい価格競争
- 外部からのエネルギー供給変化への対応課題
- 技術革新遅延による競争力低下リスク
- 社会的信用失墜リスク(カルテル問題影響)
- 自然災害によるインフラ被害リスク
- 資源価格の変動によるコスト増加
- 人材確保・育成の難しさ
- 顧客の節約志向強化
- 法改正による事業構造変化への対応
イノベーション
2024: カーボンニュートラル紹介施設「CaN-Lab」開設
- 概要
- 技術研究所内にカーボンニュートラル技術開発を紹介する見学施設をオープン。
- 影響
- 脱炭素技術の普及促進と地域理解向上に貢献。
2023: 合成メタン実証設備稼働
- 概要
- CO2回収能力15倍の合成メタン実証設備を稼働させ、脱炭素エネルギーの多様化を推進。
- 影響
- 再生可能エネルギー利用拡大と環境負荷低減に寄与。
2022: 導管部門の法的分離・東邦ガスネットワーク設立
- 概要
- 都市ガスの導管部門を分社化し専門化を進めることで効率化と法令遵守を強化。
- 影響
- 事業運営の透明性向上と業務効率改善につながる。
2024: 水素供給インフラの実証検証開始
- 概要
- 水素供給設備の技術検証を開始し将来的な水素社会の担い手を目指す。
- 影響
- 新たなエネルギー事業の可能性拡大と環境負荷の低減。
2021: スマートタウン「みなとアクルス」開業支援
- 概要
- 名古屋港区の港明工場跡地を再開発したスマートタウンのまちびらきを支援。
- 影響
- 地域活性化とエネルギー効率の向上に貢献。
サステナビリティ
- CO2排出量削減のための合成メタン事業推進
- 水素供給技術の実証および普及活動
- カーボンニュートラル技術の研究開発促進
- スマートタウンによる省エネルギー推進
- 電力販売のグリーン化推進
- 地域社会との連携による環境意識向上
- 省エネルギー型機器の普及と啓発
- 導管部門の法的分離による透明性確保
- 持続可能なエネルギー供給体制の強化
- 環境関連法規遵守とコンプライアンス拡充
- 地域の環境保全活動への積極的参加
- 再生可能エネルギー利用割合の増加推進