久光製薬
基本情報
概要
久光製薬は1944年創業の医薬品メーカーで、外用鎮痛消炎剤の業界トップ企業として国内外で高い評価を受けています。
現状
久光製薬は2022年2月期において連結売上高1,201億円、経常利益126億円、純利益96億円を計上し、安定した財務基盤を有しています。主力製品「サロンパス」シリーズをはじめとした外用鎮痛消炎剤市場で高いシェアを確保しています。医療用医薬品市場にも積極的に参入しており、処方薬の「モーラス」シリーズが医療機関で支持されています。研究開発拠点は佐賀県鳥栖市を中心に、近年は神奈川県藤沢市の湘南ヘルスイノベーションパークに新設した研究開発拠点によりイノベーションを促進しています。ESGやサステナビリティの観点からも「HELLO! eco!」マークを策定し環境配慮型の製品開発を推進しています。国内市場の成熟を考慮しつつ、海外展開も強化し、2023年にはTEAM JAPANオフィシャルパートナーとしてスポーツ支援を通じたブランド向上に努めています。近年は通信販売事業を子会社化するなど事業多角化も進んでいます。今後も研究開発力とブランド力を活かした成長戦略を推進し、医薬品の安定供給と社会貢献を両立していく計画です。
豆知識
興味深い事実
- 「サロンパス」は1934年発売のロングセラー製品。
- 社章の「小」は創業当時の屋号『小松屋』に由来する。
- サロンパスの渋谷スクランブル交差点のネオンサインは有名。
- 久光製薬は上場以来、安定した配当と業績を誇る。
- 同族経営企業であり、代表は中冨家が務める。
- 「ヒ・サ・ミ・ツ」のサウンドロゴは音商標登録されている。
- スポーツ界では久光スプリングス女子バレーボール部のスポンサーを務める。
- 通信販売事業を子会社として分離し専門性を強化している。
- 国内に複数の研究所と工場を擁し、生産から研究まで一貫体制。
- アジア各国への進出を果たし現地法人を設立している。
- 知的財産権の取得に積極的で特許により競争力を維持。
- 地域社会向けにケーブルテレビやラジオ局にも出資している。
- 長期にわたる医薬品分野の技術蓄積と市場ノウハウを有する。
- 佐賀県の地元企業として地域雇用創出にも貢献。
- 2005年にエスエス製薬の医療用事業を譲受し事業拡大。
隠れた関連
- 久光製薬は三和グループの一員として複数の関連企業を通じた資本・技術連携を実施。
- 小林製薬や龍角散と遠縁にあり、同族経営の製薬企業として業界内に独自の絆がある。
- スポーツ市場を活用し「サロンパス」ブランドを拡大、Jリーグ「サガン鳥栖」の主要スポンサー。
- 製品特性を活かした独自の包装技術を持つ合弁会社「丸東産業」を経営している。
- 東京オリンピック・パラリンピックの公式スポンサーを務め、社会的信用力向上に寄与。
- 通信販売事業は久光ウェルネスとして専門化し、顧客接点強化を図っている。
- 佐賀県鳥栖市は本社と工場が集積し、地域経済に強い影響を与えている。
- 漢方由来の製品ルーツを持ち、伝統製薬技術の現代医薬品化に成功している。
将来展望
成長ドライバー
- 外用鎮痛消炎剤の国内外市場での安定需要
- 高齢化社会に伴う慢性痛治療製品の需要拡大
- 通信販売とECチャネル強化による新規顧客獲得
- 中国・東南アジアを中心とした海外市場拡大計画
- 新技術を活用した製品差別化と高付加価値化
- スポーツ分野を活用したブランド連携強化
- 環境配慮製品開発による持続可能な成長
- 医療用医薬品の新規剤形開発による拡大
- デジタルマーケティング活用による効率的販促
- 研究開発体制の強化による新規分野進出
戦略目標
- 外用鎮痛消炎剤市場での国内シェア70%以上維持
- 海外売上比率を30%以上に拡大
- 通信販売事業売上高を現在の2倍に成長
- 環境負荷削減に向け包装材のリサイクル率80%達成
- 新規医療用製品の年間売上高100億円超を実現
- ESG投資評価で業界トップレベルを獲得
- 地域社会と連携した多様な社会貢献活動の推進
- デジタル技術を活用した顧客体験改善の継続
- 持続可能な人材育成と多様性推進を実施
- 研究開発への年間投資額を売上の5%以上に増額
事業セグメント
医療機関向け製品
- 概要
- 医療現場で使用される処方薬や機器の提供。
- 競争力
- 処方薬分野での高い品質と信頼性
- 顧客
-
- 病院
- クリニック
- 調剤薬局
- 医薬品卸売業者
- 製品
-
- 経皮吸収鎮痛消炎剤
- 抗真菌外用薬
- 医療用サポーター
一般用医薬品流通
- 概要
- 医薬品および医薬部外品の卸売及び販売支援。
- 競争力
- 強力なブランドと営業力
- 顧客
-
- ドラッグストアチェーン
- 量販店
- ECサイト運営者
- 製品
-
- 外用鎮痛消炎製品
- 鼻炎治療薬
- 水虫治療薬
通信販売事業
- 概要
- 自社通販チャネルによる直販事業。
- 競争力
- 消費者ニーズに即した商品開発
- 顧客
-
- 個人消費者
- 健康志向層
- 高齢者市場
- 製品
-
- 健康食品
- 機能性ドリンク剤
- 一般用薬品
製薬用包装資材
- 概要
- 包装フィルム等の製造・供給事業。
- 競争力
- 高度な製造技術と三和グループのネットワーク
- 顧客
-
- 製薬会社
- 医薬品製造業者
- 製品
-
- 医薬品用包装フィルム
- パッケージング資材
OEM供給
- 概要
- 他社ブランド向け製品の受託製造。
- 競争力
- 幅広い製造ラインと品質管理能力
- 顧客
-
- 国内外医薬品メーカー
- 健康食品メーカー
- 製品
-
- OEM製造委託品
海外事業開発
- 概要
- 海外販路拡大と現地市場対応事業。
- 競争力
- 多国籍展開と地域に密着したマーケティング
- 顧客
-
- 海外医薬品販売会社
- 現地代理店
- 製品
-
- 鎮痛消炎剤
- 健康関連製品
競争優位性
強み
- 外用鎮痛消炎剤市場における高いブランド認知
- ロングセラー製品の安定した販売力
- 医療用医薬品分野への多角的参入
- 強固な研究開発体制と技術力
- 国内外を網羅する販売チャネルの整備
- 確立された製造品質管理体制
- 持続可能性への積極的な取り組み
- 強力な資金力と健全な財務基盤
- 多様化した製品ポートフォリオ
- 長年の歴史に基づく信頼関係
- スポーツ支援によるブランドイメージ向上
- 通信販売及びEC事業の成長
- 子会社展開による事業多角化
- 充実した日本国内物流センター
- 堅実な経営陣と経営体制
競争上の優位性
- 「サロンパス」ブランドの国内外市場における圧倒的なシェア
- 医療用処方薬の強みで医療機関との信頼関係が厚い
- 独自技術による皮膚浸透性を高めた製剤開発能力
- 長年にわたる製品の実績と安全性の証明
- 三和グループとの連携で強力な資源活用
- 多様な製品ラインナップにより市場ニーズを広範囲でカバー
- 積極的な中国・東南アジア市場開拓
- スポーツイベントとの連携によるブランド強化
- 医療用医薬品事業での継続的な売上成長
- 高い研究開発投資で新製品創出が期待される
- 充実した国内物流拠点が安定供給を実現
- 通信販売やオンライン販売チャネルの拡大
- ESGおよび持続可能性に基づく企業価値向上策
- 特許と知的財産の積極的な活用
- 地域密着型の企業活動で安定した地域支持
脅威
- 医薬品・OTC市場における競合激化
- 規制強化による製品開発・販売の制約
- 海外市場での現地企業との競争
- 為替変動による収益影響
- 特許失効に伴うジェネリック製品の増加
- 製造工場での品質問題や生産停止リスク
- 原料価格の高騰や供給不安定化
- 市場ニーズの変化に対応できないリスク
- 新規参入企業による価格競争激化
- サステナビリティ規制対応の遅れ
- 新型健康危機など外部環境の急変
- 人口動態の変化による国内需要減少
イノベーション
2024: 新研究所「SAGAグローバルリサーチセンター」竣工
- 概要
- 佐賀県鳥栖市に最新の研究開発拠点を開設し、革新的医薬品の開発促進。
- 影響
- 研究効率向上と製品ラインナップの拡充実現
2023: 通信販売事業の子会社化とブランド刷新
- 概要
- 通信販売事業を子会社の久光ウェルネスに承継しサービス拡充とブランド価値向上を図る。
- 影響
- 顧客接点強化と売上拡大に寄与
2023: 鎮痛消炎製品のリニューアル発売
- 概要
- 「サロンパスホット」など主要製品のパッケージ・処方改良による市場競争力強化。
- 影響
- 顧客満足度向上と販売回復促進
2022: 環境配慮を示す「HELLO! eco!」マーク策定
- 概要
- 自社製品の環境負荷低減のための識別マークを創設しサステナビリティ推進。
- 影響
- ブランドイメージ向上と消費者支持獲得
2021: 貼付剤用不織布を応用したマスク発売
- 概要
- 鎮痛貼付剤技術を応用して高機能マスクを開発、コロナ禍の需要拡大に対応。
- 影響
- 新商品展開による市場拡大
2021: フェルビナク配合の新製品群発売
- 概要
- 「フェイタスZαジクサス」など温感タイプを含む多剤形の新製品を投入。
- 影響
- 製品競争力向上と売上増加
2020: 中国現地法人設立強化
- 概要
- 久光製薬技術諮詢(北京)有限公司設立により中国市場での足場を固める。
- 影響
- 中国事業の拡大と現地連携強化
2020: スプレー式鎮痛薬「エアーサロンパスZ」発売
- 概要
- ジクロフェナクナトリウム配合のスプレー製剤の新発売により製品ラインを拡充。
- 影響
- 利用者の利便性向上と販売促進
2024: パッケージデザイン刷新
- 概要
- 「エスカップ」「ラカルト」など主要製品のパッケージを自社製品向けに一新。
- 影響
- ブランドの認知度向上と購買促進
2024: 国内物流体制の拡充
- 概要
- 関西物流センター開設により、西日本への供給体制を強化。
- 影響
- 配送効率向上と安定供給の実現
サステナビリティ
- 環境負荷低減のための製造工程改善
- 製品のリサイクル可能な包装材採用の推進
- 地域社会への環境教育支援活動の実施
- 労働環境の整備と多様性推進
- 医薬品安全管理強化と情報透明性向上
- 地元佐賀県における地域貢献活動支援
- 持続可能な原材料調達の確立
- エネルギー消費削減と再生可能エネルギー利用拡大
- 廃棄物削減に向けた取り組み推進
- 社内でのサステナブル意識向上プログラム