安永
基本情報
概要
安永は1949年設立の自動車エンジン部品と工作機械製造の中堅メーカーで、ハイブリッド車向け部品に強みを持ち国内外に複数の拠点を有します。
現状
安永は2020年3月期に連結売上高約343億円、純資産約114億円、従業員数1962名の規模で安定成長しています。主力事業は自動車エンジン部品で、シリンダーブロックやコンロッドを中心にハイブリッド車向けが強みです。国内に複数の工場を持ち、海外でもインドネシアやメキシコなどに子会社を展開しグローバルな生産体制を整備。最新の技術開発ではリチウムイオン電池の正極板技術の確立など二次電池分野にも進出しています。環境配慮のため、精密鋳造技術の高度化や工作機械の省エネ化にも注力しています。今後は自動車業界の電動化・環境規制強化に伴う需要に対応し、製品多様化と海外展開の強化を進める計画です。また、デジタル技術の活用による生産効率改善と品質向上も推進しています。企業統治面では2015年に監査等委員会設置会社に移行し、ガバナンスの向上に取り組んでいます。競争激化が続く中で技術力と品質管理を武器に差別化を図り、持続可能な成長を目指しています。
豆知識
興味深い事実
- 1923年に農機具製造からスタートした老舗企業
- 2017年GMよりサプライヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞
- ハイブリッド車向け部品製造において高い評価を得ている
- リチウムイオン電池関連技術に早期参入し特許を保有
- 本社は三重県伊賀市の自然豊かな環境に立地
- 複数の海外子会社でアジア・北米市場に対応
- 伝統的な鋳造技術と最先端加工技術を融合
- 伊賀フットボールクラブくノ一のオフィシャルスポンサー
- 監査等委員会設置会社として内部統制を強化
- 独自のラッピングマシン技術が業界内で高評価
- 鋳造工場と工作機械生産工場を同一地域に集約
- 年間売上高の約3割を自動車以外の分野が占める
- 多数の国内外特許を保有し技術力を示す
- 地域と連携した人材育成プログラムを展開
- 製造工程での無人化・自動化を積極的に推進中
隠れた関連
- GMからの受賞は北米市場における信頼の証として特筆される
- リチウムイオン電池部品関連での特許は多数の大手電池メーカーとの契約に繋がっている
- 工作機械部門のMQL技術は環境団体との共同研究で発展した背景がある
- 伊賀市の地元クラブチームへの支援で地域社会との強い結びつきがある
- 社長の名字と企業名が同じで創業家色が強い社風を象徴している
- 海外子会社設立によるグローバル展開は1990年代後半から継続的に推進されている
- 製造するエンジン部品は日本国内の多くの自動車メーカーに採用されている
- 監査等委員会設置会社への移行は企業透明性向上を目指した戦略的な動きである
将来展望
成長ドライバー
- 電動車・ハイブリッド車の普及拡大
- 環境規制強化による高性能部品需要増
- 二次電池関連技術の応用と市場拡大
- グローバル展開の加速と現地生産強化
- 生産効率化と省エネ技術の導入拡大
- 自動車以外分野への事業多角化
- デジタル化・AI活用による製造革新
- 高品質部品のニッチ市場開拓
- 既存顧客との強固な信頼関係維持
- 持続可能な製造・経営の推進
戦略目標
- ハイブリッド・電動車部品売上比率60%達成
- 海外売上比率50%以上のグローバル企業体制構築
- リチウムイオン電池部品で国内トップシェア獲得
- 製造設備のスマートファクトリー化完了
- 製品の環境負荷削減によりCO2排出量30%削減
- 新規市場参入による売上高1000億円突破
- 監査等委員会設置の透明性維持・強化
- 地域社会と連携した持続可能な雇用創出
- 先進技術開発への年間投資額20億円維持
- 環境・社会課題に対応した企業価値向上
事業セグメント
自動車メーカー向け部品供給
- 概要
- 国内外の自動車メーカーに高品質エンジン部品を安定供給し、ハイブリッド車向け部品も展開。
- 競争力
- 長年の鍛造・鋳造技術と高精度加工技術による高信頼性部品提供
- 顧客
-
- トヨタ自動車
- ホンダ
- 日産自動車
- スズキ
- マツダ
- 三菱自動車
- ダイハツ
- SUBARU
- いすゞ自動車
- 海外自動車メーカー
- 製品
-
- シリンダーブロック
- コンロッド
- シリンダーヘッド
- 燃料噴射装置部品
- エンジンバルブ
- ラジエーター
- オイルクーラー
- 排気系部品
- ハイブリッド車用部品
- エンジン周辺補機類
工作機械製造業者向け
- 概要
- 工作機械メーカー向けに高性能な機械装置と省エネシステムを提供し、生産性向上支援。
- 競争力
- 省エネルギー技術搭載の工作機械及び関連機器の開発力
- 顧客
-
- 工作機械製造企業
- 精密部品メーカー
- 鉄工所
- 自動車部品加工企業
- 産業用機械メーカー
- 製品
-
- ラッピングマシン
- MQLシステム
- 数値制御旋盤
- 精密切削装置
- 検査測定装置
二次電池関連メーカー
- 概要
- リチウムイオン電池用部品を提供し、電池寿命延長や安全性向上に貢献。
- 競争力
- 正極板の技術革新による電池性能改善能力
- 顧客
-
- リチウムイオン電池メーカー
- 電池部品サプライヤー
- エネルギー蓄積システム企業
- 電気自動車部品製造会社
- 製品
-
- リチウムイオン電池正極板
- 電池用セパレーター
- バッテリー接続部品
自動車部品製造企業向け鋳造品供給
- 概要
- 自動車部品用高品質鋳造品を安定供給。耐久性に優れた製品群を展開。
- 競争力
- 高精度鋳造技術と高品質管理による信頼性の高さ
- 顧客
-
- 自動車部品メーカー
- 鋳造加工業者
- 金属加工企業
- 製品
-
- 銑鉄鋳物部品
- 鋳造コンロッド
- 高精度鋳造部品
産業機械・設備向けパーツ供給
- 概要
- 各種産業機械の部品や加工装置、検査装置を提供し製造現場の効率化を支援。
- 競争力
- 多様な産業用途に対応する技術的柔軟性
- 顧客
-
- 産業機械メーカー
- 設備装置企業
- 製造業部品ユーザー
- 製品
-
- 工作機械用部品
- 省エネ機械パーツ
- 検査測定装置
環境機器・省エネ関連
- 概要
- 環境負荷低減を目的とした省油・省エネ機械部品を開発・提供。
- 競争力
- 革新的なMQL技術による環境貢献
- 顧客
-
- 環境機器メーカー
- 省エネ設備企業
- 自動車関連設備
- 製品
-
- MQL省エネシステム
- 環境対応工作機械部品
海外顧客向け製品供給
- 概要
- 海外工場や子会社を通じてグローバルに製品供給し現地ニーズに対応。
- 競争力
- 現地生産拠点と連携した迅速な供給体制
- 顧客
-
- 北米自動車メーカー
- 東南アジア部品メーカー
- 欧州自動車部品企業
- 製品
-
- ハイブリッド車用部品
- 一般エンジン部品
- 工作機械関連製品
競争優位性
強み
- 高度な鋳造技術による高品質エンジン部品製造
- ハイブリッド車向け部品の専門技術
- グローバルな生産・販売ネットワーク
- 多様な工作機械製品を展開
- 二次電池用部品の技術革新
- 安定した長期顧客関係
- 監査等委員会設置によるガバナンス強化
- 強固な品質管理体制
- 複数の国内製造拠点で生産効率向上
- 環境配慮型製品開発
- 数値制御技術の蓄積
- 地域社会との連携基盤
- 高い技術力を活かした製品多様化
- 堅実な財務基盤
- 長年の業界経験による信頼性
競争上の優位性
- ハイブリッド車用エンジン部品での中堅ながら独自技術保有
- 精密鋳造と機械加工の一貫体制による短納期対応
- 多国籍子会社によるグローバル対応力
- リチウムイオン電池正極板技術での新分野開拓
- 環境対応のMQL技術と省エネ工作機械開発力
- 顧客ニーズに応じたカスタマイズ力
- 豊富な製品ラインアップによるリスク分散
- 業界大手メーカーと競合しつつ独自性を維持
- 課題解決型の技術提案力
- 堅実な経営と確かな製品品質
- 国内外の製造拠点連携による生産安定性
- 先端技術投資による高機能部品開発
- 持続可能な製造方法の導入推進
- 多様な業種への供給実績
- コンパクトな組織体制による意思決定の迅速性
脅威
- 自動車業界の電動化・EVシフトによる部品需要変動
- 国内外の価格競争激化
- 新興国製造業者からの低価格製品流入
- 新技術導入の遅れによる競争力低下リスク
- 世界的な原材料価格の変動
- 環境規制強化に伴う設備投資負担増
- 半導体不足による自動車生産減少影響
- 国内外の政治経済不安定化リスク
- 為替変動による収益変動
- 新型コロナ等の感染症によるサプライチェーン断絶
- 労働力不足による生産性低下
- 知的財産権侵害のリスク
イノベーション
2023: リチウムイオン電池正極板の新技術確立
- 概要
- 電池寿命を約12倍に延長する正極板技術を開発し特許取得。
- 影響
- 電池性能向上で新市場開拓と事業多角化に成功。
2022: ハイブリッド車向け部品の高精度鋳造システム導入
- 概要
- 独自の鋳造技術を用い高強度・軽量部品を量産化。
- 影響
- 製品品質向上と市場競争力強化に寄与。
2021: 環境負荷低減型MQLシステムの開発及び製品化
- 概要
- 省油・省エネルギーを実現する工作機械用システムを開発。
- 影響
- 製造現場の環境対応とコスト削減に貢献。
2020: 次世代鋳造材料の導入による耐久性向上
- 概要
- 新素材採用でエンジン部品の寿命延長を実現。
- 影響
- 製品の信頼性向上と顧客満足度増加。
サステナビリティ
- 省エネルギー型工作機械の開発と普及促進
- 製造過程における廃棄物削減活動の強化
- 環境負荷低減を目指した材料リサイクル推進
- 節水・省資源技術の導入
- 社員参加型の環境保全活動の展開