日置電機
基本情報
概要
日置電機は1952年設立の電気計測器専業の研究開発型企業で、ニッチ市場で高機能計測機器を提供し業界で高い競争力を持つリーディングカンパニーです。
現状
日置電機は、2017年12月期に連結売上高約209億円、営業利益約25億円、純利益約20億円を計上し安定した財務基盤を確立しています。主力事業の電気計測器分野では多品種の高精度機器を開発し、ニッチ市場で上位を占めています。研究開発に経営資源を集中し、社員の約3分の1が技術職に従事しているため技術革新力が強みです。国内生産にこだわり、設計から校正までを一貫生産体制で実施することで品質を保証。海外販売比率は徐々に拡大し、アメリカや中国、欧州など海外拠点を増設してグローバル展開を推進しています。サステナビリティにも注力し、環境に配慮した製品開発と地域貢献活動を継続しています。中長期的にはEV関連需要や産業のデジタルトランスフォーメーションによる計測機器市場の拡大を成長機会と捉え、継続的な技術投資と市場開拓を進める戦略です。最新の経営課題対応としてバイオマス素材の緩衝材導入や顧客課題解決のための新拠点設置も行い、業績回復を目指しています。
豆知識
興味深い事実
- 創業者の日置美三は1935年に東京でメーター製作を始めた。
- 一貫して技術開発に注力し全社員の約3割が開発技術者。
- ISO9001・ISO14001認証取得による品質・環境管理に注力。
- 長野県上田市に本社を置き、敷地内に開発・生産・修理が集約。
- 毎年秋に地元で「HIOKI祭り」を開催し地域交流も活発。
- 企業マスコットは「ひおきちくん」という帽子をかぶったキャラクター。
- 新入社員は親交目的の合宿をお寺で2泊3日実施している。
- グッドデザイン賞を1985年以降毎年受賞する実績を有する。
- バイオマス素材の包装採用など環境配慮型経営を推進中。
- 海外拠点はアメリカや中国、シンガポール、韓国、欧州など多数。
- 2016年にインド、2017年にドイツに新たな拠点を設立。
- iFデザイン賞受賞によりデザイン力も業界内で高く評価。
- 多種多様な測定分野に対応し精密機器専門の中堅メーカー。
- 本社移転は1990年、坂城町から長野県上田市へ。
- 売上高や利益の安定推移により経営基盤が強固。
隠れた関連
- 長野県の本社地域では地元産業振興に貢献し受注連鎖を構築。
- クランプメータの高精度分野では国内外の主要測定機器メーカーと相互補完関係。
- ISO認証を通じた海外企業との信頼関係が販路拡大に寄与。
- 製品の操作性やデザイン性においてグッドデザイン賞連続受賞企業として認知。
- 研究開発型企業という業態特性は学術機関や研究所との協働を促進。
- 製造・開発の一体化体制により製品カスタマイズに強い柔軟性を持つ。
- 海外拠点設立はグローバル顧客ニーズの掘り起こしとサポート体制構築に直結。
- 環境対応のバイオマス緩衝材採用は国内環境規制対応企業の立ち位置を強化。
将来展望
成長ドライバー
- EV関連市場の拡大に伴う高精度電力計測需要増加
- 産業界のデジタルトランスフォーメーション推進によるIoT計測機器需要
- 環境規制強化による環境対応計測機器の成長
- 海外市場特にアジア・欧州での販路拡大
- 製造現場の省エネ・省力化ニーズ増加に伴う計測ツール拡充
- 高度で専門的な計測ニーズに応える技術革新
- グローバルサプライチェーンの整備と最適化
- アフターサービス強化によるリピーター増加
- 環境持続可能性への社会的関心の高まり
- 技術者育成と継承による継続的競争力強化
- AI・データ解析技術の活用による製品価値向上
- 顧客課題解決型ソリューションへのシフト
戦略目標
- 海外売上比率40%以上の達成
- 環境配慮型製品比率70%以上を目指す
- 製品開発におけるAI応用率50%以上
- 国内外での新規市場開拓を年率10%以上で推進
- カーボンニュートラル対応の工場運営実現
- 顧客満足度90%以上の維持と向上
- 製品寿命延長とリサイクル対応強化
- 技術者育成プログラムによる人材確保・定着
- DX化推進による生産性向上とコスト削減
- グローバルパートナーシップ強化による競争力向上
事業セグメント
製造業向け計測ソリューション
- 概要
- 産業現場向けの高性能計測器とソリューションを提供し、生産性向上を支援。
- 競争力
- 高精度・多機能製品の技術力
- 顧客
-
- 電子機器メーカー
- 半導体メーカー
- 自動車メーカー
- 産業機械メーカー
- 研究開発機関
- 製品
-
- 自動試験装置
- 高精度記録装置
- 電力品質分析機器
- 電子測定器
電力・エネルギー計測
- 概要
- 電力使用量と品質の精密測定機器を提供し、省エネと品質管理を支援。
- 競争力
- 長年の実績と高信頼性の製品群
- 顧客
-
- 電力会社
- 再生可能エネルギー事業者
- エネルギーマネジメント会社
- ビル管理会社
- 製品
-
- 電力計
- クランプパワーメータ
- 電力品質アナライザ
教育・研究機関向け製品
- 概要
- 教育・研究用途に最適化された計測機器と解析支援ツールを提供。
- 競争力
- 高精度と使いやすさの両立
- 顧客
-
- 大学研究室
- 公設研究所
- 技術系専門学校
- 製品
-
- 電子測定器
- 記録装置
- 計測ソフトウェア
開発・メンテナンスサービス
- 概要
- 製品の長期安定稼働を支えるメンテナンスと技術支援サービスを実施。
- 競争力
- 一貫した社内サポート体制
- 顧客
-
- 製造業ユーザー
- 計測器販売代理店
- 保守サービス事業者
- 製品
-
- 機器修理
- 校正サービス
- カスタムソリューション開発
海外市場向け事業
- 概要
- 多拠点展開する海外市場に特化した製品・サービスを展開。
- 競争力
- 現地法人と協調した販売網
- 顧客
-
- グローバル企業
- 現地代理店
- 海外製造拠点
- 製品
-
- 主要計測機器全般
- 海外向け特別仕様製品
環境計測機器
- 概要
- 環境負荷低減を支援する高精度計測器を提供。
- 競争力
- 環境対応技術の先駆者
- 顧客
-
- 環境測定企業
- 行政機関
- エネルギー監査事業者
- 製品
-
- 電力消費測定機器
- データロガー
- 環境分析ツール
電池関連測定機器
- 概要
- 次世代電池評価のための専用測定機器を提供。
- 競争力
- 精密な電池分析技術
- 顧客
-
- 電池製造メーカー
- 自動車業界
- 電子機器メーカー
- 製品
-
- 電池テスタ
- バッテリー測定装置
産業用IoT計測システム
- 概要
- 産業現場のデジタル化に貢献するIoT対応計測ソリューション。
- 競争力
- 先端通信技術の活用
- 顧客
-
- 製造業DX推進企業
- 設備管理会社
- スマートファクトリー運営企業
- 製品
-
- 無線通信計測器
- IoT対応データロガー
- 解析ソフトウェア
電気設備安全試験
- 概要
- 電気設備の安全検査に必要な測定機器を提供。
- 競争力
- 信頼性の高い計測性能
- 顧客
-
- ビル管理会社
- 建設会社
- 電気工事業者
- 製品
-
- 耐圧試験器
- 絶縁抵抗計
- 検相器
フィールドサービス計測器
- 概要
- 現場での迅速診断と保守作業を支援する計測器。
- 競争力
- 堅牢性と携帯性の両立
- 顧客
-
- 設備メンテナンス事業者
- 公的インフラ管理者
- 発電所
- 製品
-
- 携帯型クランプメータ
- テスタ
- 現場用測定器
通信・電子部品測定
- 概要
- 微小電気特性評価に対応した高精度測定器群。
- 競争力
- 精緻な測定と信頼性
- 顧客
-
- 電子部品メーカー
- 通信機器メーカー
- 精密機器メーカー
- 製品
-
- LCRメータ
- インピーダンスアナライザ
競争優位性
強み
- 高い技術開発力と研究開発重視の社風
- 細分化ニッチ市場での顧客密着型製品群
- 国内一貫生産による品質管理の徹底
- グローバル展開による多角的販売体制
- 豊富な受賞歴によるデザイン性の高さ
- 高精度測定機器に特化した専門性
- 堅固な財務基盤と安定収益構造
- 顧客ニーズに迅速対応可能なサービス体制
- 多様な製品群による幅広い市場カバー
- 長年の業界経験に基づくブランド信頼性
- 地域密着型のコミュニティ支援活動
- 海外拠点との連携による市場開拓力
- 製品開発から修理・校正まで自社内完結
競争上の優位性
- 国内で高い水準の計測技術を有し高精度製品を量産
- ニッチ市場に特化し競合他社が模倣しにくい製品を多数保有
- 研究開発型企業として全社員の約3割が技術職
- 独自ブランド"HIOKI"の根強い市場浸透力
- 国内一貫生産で品質管理と迅速なサービス体制
- グローバルに展開し海外市場向け特化戦略を推進
- 多様な規格・ニーズに対応した製品ラインナップ
- 電気計測機器で多数のグッドデザイン賞受賞実績
- 長期的な環境対応製品開発に注力し差別化
- サポート体制の充実により顧客満足度が高い
- メーカー直販および代理店連携で販売網を強化
- 他社にない計測機能やソフトウェア連携技術
- 地域社会貢献活動を通じたブランド好感度向上
- 先端技術(IoT、無線通信)導入による製品革新
脅威
- 国内外の競合他社による価格競争激化
- 技術革新スピードの加速による製品陳腐化リスク
- 為替変動や原材料価格の上昇によるコスト増
- 新規参入企業による市場ポジションの脅威
- グローバル経済の不確実性による海外販売減退
- 環境規制強化による製造コスト増加
- 特許権侵害紛争によるリスク
- 顧客ニーズ多様化への対応遅延リスク
- 人材確保・技術継承の難しさ
- 自然災害などによる生産拠点リスク
- 海外市場の政治的・規制リスク
- デジタル技術対応の遅れによる競争劣位
イノベーション
2023: バイオマスポリエチレン採用緩衝材導入
- 概要
- 環境配慮型のバイオマスポリエチレンを包装緩衝材として採用。
- 影響
- 包装材の環境負荷軽減に貢献
2022: 次世代メモリハイコーダ MR開発
- 概要
- 高解像度で長時間記録可能なメモリハイコーダを開発し市場投入。
- 影響
- 計測精度向上と顧客満足度増加
2021: 無線通信対応計測器シリーズ投入
- 概要
- IoT対応の無線通信機能搭載計測器を新たに開発。
- 影響
- 産業現場のデジタルトランスフォーメーション支援
2020: 省エネ設計による小型クランプメータ開発
- 概要
- 低消費電力で高精度測定が可能な携帯型クランプメータ省エネモデルを投入。
- 影響
- 環境負荷低減と顧客利便性向上
サステナビリティ
- 製品包装のプラスチック削減と代替素材活用拡大
- 自社工場でのエネルギー効率向上とCO2排出削減
- 地域コミュニティとの連携による環境教育支援
- グリーン調達基準の制定とサプライチェーン管理強化
- 廃棄物リサイクル率向上と廃棄削減活動推進
- 環境負荷低減を考慮した製品設計ポリシー採用
- 社会的責任を果たす職場環境整備と人材育成
- 環境および安全に関する社内監査体制の強化
- 持続可能な開発目標(SDGs)に基づく長期戦略推進
- 顧客向け環境対応製品情報の透明性向上